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ぼんやりと空を眺めた ページ39

カチャンッと鉄格子が開く音がして目が覚める。
目の前には扉を開けた看守が立っていて機械的に言う。

「首領からの命令で羊の構成員を全て解放せよと言われた。さっさと出ろ」

「あいよ…」

そう返事して枷を外して貰い牢屋を出て伸びをする。

「ん〜…座ってたり寝てたりしかしてねぇから体がいてぇ…」

「まだポートマフィア内だと言うのに暢気だな」

呆れた目で見てくる看守に俺はへらっと笑って言う。

「ポートマフィアの方針は『首領の命令は絶対』なんだろう?なら殺される事は無いってことは分かりきってるから暢気で居られるんだよ」

するとどうやら看守は図星だった様で押し黙った。
俺はこんな分かりやすい奴が看守で良いのかと思いながら此処に捕まった時に押収されていた物を受け取っていく。
そして愛用の自動拳銃を渡してくるときに注意する様に言う。

「弾は抜かれている。使うときそれを忘れるなよ」

「あぁ、やっぱり弾は抜かれているか」

まぁ、良いけど。弾なんか手に入れようと思えば出来るしと心の中で呟き空の拳銃をホルスターに入れてパーカーを羽織り直す。
ポートマフィアを看守に見られながらさっさと出る。
ぼんやりと空を眺めた後誰に言うでもなく呟いた。




「羊はきっとこの抗争で壊れるだろうな……」




予感ではなく確実に。
そう思いながら俺は羊の拠点へと歩き出した。

「多分、帰ったら中也をどう裏切るかの算段とGSS(ゲルハルトセキュリティサービス)と組む話をするんだろうなぁ…」

あぁ、嫌だ。
また居場所が消えちまう。
少し愛着を持ち始めた所だったのに…
そう諦めにも似た事を考えてから前を向き振り返ることなく真っ直ぐと歩いていった。

「さようなら……森さん、エリス」

そしてもう戻れない日々を懐かしみながらそう呟いた。

大嫌いだ→←手が届かない


【桐崎君にとっての周りの印象】

乱歩:唯一異能で一度自分の事を忘れた筈なのに覚えてくれた人物。推理だけで自分との関係を割り出した乱歩の事は本当に凄いと尊敬している。


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那戯田沢 亜須@グラブル中毒者(プロフ) - 倉の中の石さん» ありがとうございます!思惑通りに暗い過去と思って頂けてついガッツポーズを仕掛けました(笑)続編頑張りますね!! (2019年7月8日 0時) (レス) id: 480a6a9b45 (このIDを非表示/違反報告)
倉の中の石 - すごく面白いです。こんなに自然な暗い過去は久しぶりに見ました。続編も頑張ってください。 (2019年7月7日 17時) (レス) id: 873805d7e2 (このIDを非表示/違反報告)
那戯田沢 亜須@グラブル中毒者(プロフ) - 鶴さん» 読んで頂きありがとうございます!更新頑張りますね!! (2019年7月7日 14時) (レス) id: 480a6a9b45 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです!更新頑張ってください!応援しています! (2019年7月7日 14時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
那戯田沢 亜須@スマホ使用不可で低浮上中(プロフ) - 夜美さん» ありがとうございます!まだ推敲中ですががんばりますね!! (2019年7月5日 20時) (レス) id: a29dbc7b52 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:那戯田沢 亜須 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年4月19日 20時

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