退職八回目 ページ10
もう戸上はヨコハマを出た処だろうか?そう思いつつテトラポットの上に座りながら海を眺め考える。
今日の襲撃の黒幕についてと昨日の別れ際に戸上に告げられた言葉の意味を。
「失う覚悟をしろかぁ……」
私は別に失う事に悲しみはない。だってどんな物でも手に入れた瞬間失われるのが約束されている事は分かりきっているから。
戸上はそれすらも理解しているだろうに私にそう言った。
…戸上は全てを見透かしている人間だと私は知っている。
これから起こる事についても何もかもを。
そして、誰も理解し得ない私の頭脳さえも…
はぁ、全く…
「君は未来を全て見てきたかの様に思えて仕舞うね戸上」
そう言った私の言葉は当然答えるべき人物が居ない為に空へと消えた。
此処には居ない全てを知っている癖に常に孤独な戸上に、否、友人に向けて尋ねる。
「ねぇ、私は私にとって何れだけ大切なモノを失って仕舞うのだい?」
そう口にした瞬間電話が鳴った。表示は織田作か…ふむ、何かあったのかな?そう思いつつ私は電話に出る。
「やぁ、織田作。君から掛けてくるなんて珍しいね?」
……私はまだ知らない。
私にとって大切だった友人が二人も失う事になるとは。
この時の私はまだ知らない。
ーー
短くてすみません(ー ー;)
あ、文スト三期皆さん見ましたか!?
アレはもう視聴者とファンを殺しに来てますよね!?
見てる間何度も叫びました!
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