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《カラ松》密室の空間《先生ver.》 ページ20

カラ松×体育





「じゃあ、この辺で終わりにするぞー!」




放課後の夕暮れ時。

広いグラウンド上に先生の声が響き渡る。

今まで行われていたのは体育祭に向けての予行練習。

100m走のコース確認やら騎馬戦の配置やら、大縄跳びのチーム確認、綱引きの練習等々…。

皆がわらわらと片付けに入る流れに沿ってAも片付けに一生懸命になっていた。

だが、彼女が手にしたのは綱引きの縄。縄一本といっても長いわ太いわで結構な重さである。

そんな大物と戦っていると、急に縄が軽くなる。







「一人で無茶はするな?」








青ジャージを来たカラ松が額に汗を浮かべ、太陽に負けないほどの笑顔でAを見下ろしていた。

何故か不思議なことに、この男の汗を浮かべる姿は暑苦しくなく、逆にドキドキするものがある。

何事にも一生懸命に頑張っている証の汗であるからだろうか。







「体育倉庫まで、手伝ってくれるか、A」
「はい」








8割彼の力によって持ち上げられた縄に手を添える形でAは体育倉庫まで着いて行った。

体育倉庫は砂や誇りで独特な匂いで包まれていたがあまり嫌いな匂いではない。

棚に大縄を片付けている間大きな音とともに体育倉庫の扉が閉まった。

光が遮断されて倉庫内は一気に薄暗くなる。







「…先生」
「なんだ。」
「私、嫌な予感しかしないんですが」
「…はは、奇遇だな俺もだ。」






2人で顔を青くしながら体育倉庫の扉にへばりつくように揺すり、声を荒らげた。

扉はここ最近立て付けが悪く、体育倉庫に入ったら木の棒なので入り口を確保してから入るようにとされていた。






「出してくれぇぇぇぇぇ!!」
「ここで死にたくない!」
「何たる失態…、俺のバカ…。」
「自分を責めてないで開ける努力をして下さい!!」





ボロい扉ではあるが厚みがあるためにびくともしない。







「先生、そんなに落ち込まないで下さい」






マットの上で頭を抱える彼にそっと寄り添うと、弾かれたように彼は顔を上げた。






「そ、そんなに近付くと汗臭いだろ…?やめておいた方が…」
「先生柔軟剤の匂いがします。だから大丈…」






彼の捲られたジャージを嗅いだ瞬間視点がぐるりと回る。







「…距離を取っていたのに近付かれると、だな…」
「…カラ松先…せ」





ヒヤリとしたマットの熱がAの背中を刺激する。







「…すまない」







そう言って彼は切なそうな表情を浮かべた。

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百済(プロフ) - 皆様のコメント有難く読ませて頂いております…!亀更新ではありますが、よろしくお願いします!m(_ _)m (2018年1月28日 22時) (レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - なける( i _ i ) (2018年1月6日 21時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
朱華 - おおおおお!!!カラ松格好いいよ!! (2016年8月28日 12時) (レス) id: 24638162af (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - ユウさん» 全然大丈夫です!いくつでもどうぞ^^ (2016年4月8日 18時) (レス) id: 47be61fde2 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - リクエストしたいんですけど…今どれくらいリクエスト来ていますか?あまり多いと大変かと思って…落ち着いたらまたリクエストさせて頂きますけど… (2016年4月6日 22時) (レス) id: 21be5ef3c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/  
作成日時:2016年4月2日 20時

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