【銀魂】あのアイツが可愛いのは今に決まったことじゃない。

91［体が先に動く］ ページ1

前回までのあらすじ


突然現れたAの知り合いらしい敵。

見事真選組の力も借りつつ、その戦いに勝利した。

深手を負ったAだったがなんとか持ち直した。

新八がAの看病をし、いつもの万事屋に戻りつつあるなか様子が可笑しい奴が一名...





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新八｢とにかく、Aさんがこうして無事に生きてるわけですから！｣

A｢ま、そう簡単にはくたばらないけどな｣









包帯ぐるぐるまきの白い人間は自慢げにそう言って笑った。

新八は水を取り替えるために部屋から静かに出ていった。

残されるはけが人二人。

なんとも居づらい空気が二人の間を漂ってAは眉を寄せる。

銀時に少しぼやける視点を当てて見据えると今にも崩れそうな不安定な表情を浮かべていた。









A｢どうした、銀時？そんな顔して...らしくな...っうぇ！！！｣









次の瞬間、たくましい腕がAの細い体を抱き寄せる。

突然のことにAは暫くその状態でいたが慌てて銀時を押し返す。

しかし成人男性の腕の力は半端ではなく正直言って折れそうだ。









A｢いだだだだ！銀時！折れる！！ヘルプ！！！｣







何を言っても何を叫んでも無駄なようだ。

観念したのかAはなだめるように銀時の頭を撫でてやった。









銀時｢どうなっちまうかと思った｣








掠れた声が耳元で囁かれる。

表情は読み取れないが迷惑をかけてしまったことはAにもわかった。








銀時｢ほんとに無事でよかった...A｣

A｢耳元で言うな、くすぐったい｣









身をよじりなからAは小さく笑って銀時を撫でる手を止めた。

だが銀時はAに回す腕を解かずそのままの状態である。

もう数分経っているためAもそろそろしんどい。









A｢そろそろ離してくれないか、体が痛い｣

銀時｢あ、｣









銀時は我に返ったようにぱっとAを離すもんだからAは布団に倒れる

ぐぐもった声が聞こえたのは気のせいではないだろう。








A｢ちょっ...銀時もう少し優しく扱っ...｣









半身を無理やり起こして銀時に文句を言ってやろうとしたが

目に入ったのは自分でも信じられないというように目を丸くして固まっていた銀時だった。

それにはAも固まるしかなかった。

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