入院おめでとう ページ30
「...いっ...た」
「何処でィ」
そこらじゅう痛む体を動かしながら一番痛いところを手でさする。
さっき何が起こったのか覚えてはいないが
階段から転げ落ちた、というのは体の痛みが証明していた。
沖田は私を抱きかかえると何かをふざけていた彼らに怒鳴ってから私を何処かに連れて行った
もうそこから意識はなく揺られているのみ。
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次に目を覚ましたのは白い天井の見える場所で。
強いアルコールが鼻を刺激してくるので眉を寄せた。
はっとなって起き上がろうとすれば足に痛みが襲ってきた。
「った...。」
恐る恐る足に目をやれば固定されるように巻かれた包帯が目に入った。
「え、嘘。おおおお折れて...」
目が回りそうになった時ガラリと病室のドアが開かれた。
その音で我に返る。入ってきたのは困ったように笑った母だった。
「骨折、ですって。でも軽いものらしいから完全に治るのは二週間かしら」
「私の体弱すぎでしょ。あんな二十段ごときの階段で...」
「でもよかったわね、もし打ちどころが悪かったら...」
確かにそうだ。もし頭を強く打っていれば寝たきり...いや、記憶がなくなったかもしれない。
暗い空気になった時母はぱっと明るく笑って思い出したように口を開いた。
「沖田君がね、必死な顔して貴方をお姫様抱っこで保健室に行ったらしいわよ」
「へぇ、そうなんだ...」
「で、Aに肘をぶつけた男の子達をボコボコにしたって」
「えぇ?!」
そこまでしなくても...。
意外な行動を聞かされてどう反応すればいいのか。
考えても一向に答えは出てきやしなかった。
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百済(プロフ) - シナモンさん» 続編に突入させて頂きました!よければ読んでやってください…! (2018年3月24日 15時) (レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
シナモン - とっっっっても面白いです!更新待ってます! (2018年3月4日 18時) (レス) id: 65aef19a67 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!コメントとても励みになります!!今土台を作っております!頑張ります… (2017年8月1日 16時) (レス) id: bb23ef3dbe (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 凄く面白いです!次章も気になります!更新頑張って下さい!!応援してます!! (2017年5月19日 20時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - アルハさん» それは良かったです!! 少し多忙なので、それがひと段落ついたら第2章に進みたいと思っておりますので宜しくお願いしますm(_ _)m (2016年11月27日 22時) (レス) id: f608f6dd31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/
作成日時:2015年5月3日 18時