検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:23,901 hit

2[幽霊、高杉君に恋をする。]【高杉晋助】 ページ10

A「私にはそう聞こえてしまうのです。

あと、高杉君の手は温かいですね。」

高杉「分かんねぇだろ。」

A「いえ、高杉君は優しいからきっと温かいですよ。

そういう高杉君だって私の手の温もり分からないでじょ?」

高杉「つめてェ。」

A「そりゃあコンクリートですからね」









お互いにふっ、と笑いあって傾き始めた太陽を眺める。

夕方は体の透け具合が目立つようで足元はもう見えない。








A「あーあ...生きていたらな...。」

高杉「テメェの匂いも、体温も分かんねぇよ。」

A「体温だなんて破廉恥ですよ」

高杉「何想像してんだ、阿呆。」








特に何かあるわけでもないのだがこうして他愛のない会話などをしている時が

本当に1番幸せなのだ。ずっと続けばいいななんて思っていたAだが

最近思うことがあるようで浮かない顔をして口を開いた。









A「最近よく思うんですよ。お迎えが近いのかなって。」

高杉「よかったな」

A「ほんとにそう思うんですか?...私が居なくなっても?」







眉を下げてAは太陽が傾いて薄暗くなったコンクリートに目を落とす。







高杉「だったらどうなんだ」

A「私は...嫌です。高杉君ともっと一緒にいたいです...」









すると突然高杉はコンクリートの床を拳で叩くのでAは肩を揺らした。

どこか苦しそうな高杉を心配そうに見つめることしかできないAは

悔しそうに下唇を噛んで高杉の吐かれる言葉を待った。









高杉「...してぇ。」

A「え、何って?」









高杉「今すげぇキスしてぇ...」

A「なっ...!!」








高杉がワナワナしている隣でAは硬直して目を瞬かせ

コンクリートに額を押し付けた高杉を赤面で見るしかなかった。









A「何を言い出すのかと思ったら...!!」









と、高杉はいきなり上体を起こすと重心をAの手の上に乗せていた方にかけ

体を傾かせるとAの口元へ自分の口を近付けた。









 





少し霞んでしまう互いの口元。









高杉「自己満足...」

A「...何やってんですか!!」

高杉「あ?やっちゃわりーかよ。」









不満か、こら。と高杉にメンチをきられればAはゆっくり顔を上げた。

3[幽霊、高杉君に恋をする。]【高杉晋助】→←1[幽霊、高杉君に恋をする。]【高杉晋助】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (66 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
41人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 短編集
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

百済(プロフ) - まなろーさん» まなろーさんのおかげでひとつお話がかけました(笑) 社会の時間ですか?!お力になっているようであれば幸いです(ノ´∀`*) (2015年1月21日 17時) (レス) id: d784ff50e8 (このIDを非表示/違反報告)
まなろー(プロフ) - 百済さん» いえいえ!力なんてとんでもないです。いつも素敵な作品を作っている百済さんに私も力を貰ってますから!ちなみに社会の時間もやる気を貰ってます笑 (2015年1月21日 17時) (レス) id: 2b54756029 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - まなろーさん» ありがとうございますm(_ _)mその言葉がどれだけ私の力になる事か...! 更新頑張りますね! (2015年1月21日 16時) (レス) id: d784ff50e8 (このIDを非表示/違反報告)
まなろー(プロフ) - こんにちは!いつも作品、拝見させていただいてます。今回も安定した面白さでした笑 すっごくキュンキュンしちゃいます…!更新、頑張ってください! (2015年1月16日 17時) (レス) id: 2b54756029 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/  
作成日時:2015年1月1日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。