最初のポケモン……ともう1匹？！ ページ1
「じゃあ、この中から1匹あなたのポケモンを選んでちょうだい。」
アララギ博士の声を聞き、ビニーは一つのモンスターボールに手を伸ばした。
そう、今日は彼女にとって門出の日。
10歳の誕生日だ。ヒオウギシティのみんなが道々でおめでとう、と声をかけてくれた。一つ年上でライバルのイサークもジム戦がひと段落ついたから、と戻ってきた。
「……い、おーい。」
「はっ、す、すみません。」
自分がアララギ博士から呼びかけられているのにも気付かずに感動に浸っていることに気づいて、ビニーは顔を赤らめた。
「あはは、良いのよ。よくいるのよ、そういう子。イサーク君もそうだったわ。ミジュマルでいいのね？」
「はい！」
ビニーが言うとアララギ博士は少し待つように言って奥へ消えた。そしてしばらくすると、もう一つモンスターボールを持ってきた。ボタンを押され、飛び出したのはリオルだった。しかし、リオルは誰とも目を合わせようとしない。ビニーが困惑していると、アララギ博士は困ったような顔をして言った。
「ねえ、ビニー。サイ、と呼んでみて。」
「サ、サイ。」
ビニーが呼ぶと、リオルはじっとビニーを見つめた。下を向いていたので気づかなかったが、その目は少し他のリオルとは違う色をしていた。赤に近い紫。よくみないとわからないほどだが。アララギ博士は嬉しそうに頷いた。
「……決めた。ビニー、この子も旅に連れて行ってあげて。」
「へ？」
「彼は元の地方でサイと呼ばれたリオル。傷だらけだったし、トレーナーも居ないみたいだったからとりあえず連れて帰ったのよ。」
アララギ博士はビニーにモンスターボールを渡しながら言った。
「私が来る前まで、周りで野生のポケモンが大騒ぎしてたから、多分いじめられて居たのね。」
「村の人たちは？名前までつけてるのに保護しようとは思わなかったんですか？」
ビニーはリオルを抱き上げて言った。アララギ博士は首を横に振った。
「村の人たちは彼を怖がってたみたい。この子、神経質でちょっと攻撃的だから仕方がないのかもしれないけれど。……でも、あなたの呼びかけには答えた。他のトレーナーには威嚇しかしなかったこの子が。ここで面倒を見ようとしても私の手からは何も食べてくれないし、お願い。この子を助けてあげて！」
「……この子が良ければ。」
すると、サイはビニーのモンスターボールに自ら手を触れ、入った。
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manapanda3(プロフ) - 、さん» すみません。ご指摘ありがとうございます。外れていなかったらまた指摘していただけると嬉しいです。 (2018年2月23日 22時) (
レス) id: 845c861d2c (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグ外して下さい (2018年2月22日 22時) (レス) id: 096e37ea45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：manapanda3 | 作成日時：2018年2月19日 18時
