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1 * 病弱皇帝 ページ2
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その男は、この学園で「皇帝」と呼ばれている。
「やぁ、みすみちゃん。久しぶり…♪」
「……こんにちは」
この男がそう、この学園の「”病弱”皇帝」。
アイドル科の彼とは、極たまに、こうして挨拶を交わすだけの関係。
「今日、僕演劇部にお邪魔しようと思ってるんだけどみすみちゃんも一緒に行かない？」
「はぁ……、いいですけど」
何故私を誘うのだろうか、なんて考えても無意味なのだろう。
別に断る理由もない。ただそれだけで、私はその誘いを承諾した。
「良かった。じゃあ、放課後迎えに行くよ」
「いやいや、そこまでして貰わなくても……」
「僕がしたいんだ、だめかな？」
……さすがにアイドルの卵、いいや、アイドル。
自分の魅せ方をよく分かっている。
続く
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作者名：らむ子 | 作成日時：2020年2月6日 22時
