92.家族 ページ45
その後、理由も分からぬままなずなの元へ。
なずな「これ！！いいのか？！」
曲を渡した時のなずなは明るく笑い、すぐにユニットの子たちを集めた。
どうやらブラスの経験があるらしく、曲に付け足しで吹奏楽を加えたいらしい。
そういう事なら、という事で話し合ってたら時間はとっくに過ぎていた。
時間も時間なのでユニットの子たちには帰ってもらった。
細かいところまで話し合っていると、なずなが顔を上げ笑いながら、もう帰れよ、と言った。
『え？』
なずなの目の方向を見ると、
『敬人……さん』
がドアを覗いていた。
敬人「もう帰るぞ。仁兎も程々にしとけ。」
なずな「おう！じゃあな〜！」
『なずな、バイバイ！！』
_ _ _ _ _
『ごめんなさい、毎度毎度迷惑かけてしまって……』
敬人「全くだ」
『…………あの、』
敬人さんの制服の裾を掴む。
敬人「？なんだ、？」
『面倒ごと、付き合わせちゃってすみません。
今度から自分の力で解決するように、しますのでだか……！！』
だから私を見捨てないで、なんておこがましい事を言う前に、敬人さんはぐしゃり、と私の頭を撫でた。
敬人「妹なんだから、兄が世話を焼かないでどうするんだ。
寧ろ、こっちからとしてはヨソヨソしい態度の方が心がいたむ。
俺は、お前の兄貴なんだろう。」
『！』
『お、お兄ちゃん。』
敬人「お、おう」
『お兄ちゃん。』
敬人「どうした、」
『お兄ちゃん！……っ、私これからも迷惑かけちゃうけど、よろし、くおね……よろしく！！』
握手をしたかったけど、敬人さん……いや、お兄ちゃんの手は私の頭の上だし。
思い切って、お兄ちゃんの胸にダイブ。
お兄ちゃんも、私の背中に躊躇いつつも手を回しギュッと抱きしめた。
なんだか、やっと家族になれたような気がした。
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水無月のぞみ - ラブな方向にはいかないんだね。ちょっと残念かな。 (2021年11月30日 11時) (
レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)
あいすらて - あ、あの66話？ページ？の助手席が女子席になってますよ。 (2017年5月7日 22時) (レス) id: 7c8319a22f (このIDを非表示/違反報告)
まふゆ(プロフ) - 読みました！とても良い作品で楽しく読ませていただきました！ですが、月永ルカではなく、月永るか が正しい名前なので修正して頂けるといいかなと思います(；´･ω･) (2017年4月4日 17時) (レス) id: b38eb2cad2 (このIDを非表示/違反報告)
knightblove にぃちゃん大好き - 最高です！！！！！！！新作も楽しみにしています！頑張ってください！ (2016年12月3日 12時) (レス) id: aefc484b02 (このIDを非表示/違反報告)
立花青葉(プロフ) - 今日一気読みしました！終わりまでがあっという間だと思うぐらい文がきれいな作品でした！新作も頑張ってください！応援してます！ (2016年8月15日 22時) (レス) id: ed60a58be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：久城 | 作成日時：2016年1月17日 16時
