【歌い手】道端においてあった、みかん箱の中身は…

ともだち登場！ ページ20

みかんがスマホを仕舞ってから10分程か…

何やら羽音が近づいてくるッ


？「急に呼ぶんじゃねえーよ！」


坂田「カラス…？？」


？「ふんっ少し惜しいな」


その奇妙な生き物は地面に降り立った。


ヤタ「オレは八咫烏！

　まーヤタとでも呼んでくれ」


センラ「まじか！！？」


浦田「みかんの人脈が分かんない…」


ヤタ「つーかお前なぁ！
　勝手にどっか行くんじゃねーよ！

　また捕まったかと思っただろ！？」


『ぷにゃぷにゃ』


ヤタ「そんなヤワじゃない…ってアホか！

　前科のあるやつに言われたくねー！！」


志麻「へ…？ヤタはみかんの言葉分かるん？」


ヤタ「おうよ！」


自信満々のヤタ。

みかんとは違う可愛さですね。


『ぷにゃぷにぷぅ』


ヤタ「ほぅほぅ…そこの紫のあんちゃんが財布落としちまったんだな。

　で、導きの神であるオレに力を借りようと…
　はぁ！？2時間も探したのかよ！

　体冷えちまうだろ！まだ冬だぞ！？」


浦田「優しい…」


ヤタ「はぁ…分かったよ。

　お前の世話もしてくれてるからな、恩は仇で返すわけにはいかねぇ。

　まかせろ！」バサバサ


心強い助っ人と再び捜索開始！




・




志麻「へぇー八咫烏って太陽の化身でもあるのかぁ…カッコイイ」


ヤタ「だろ？」


何の迷いもなく、どんどん先に進んでいくヤタを追い掛ける一行。

歩き疲れたみかんは坂田に抱っこされてます。


ヤタ「ここら辺から感じるんだけどなぁ」


手頃な木に停まって首を傾げるヤタ。

探したい物の周辺までしか感知できないのだ。


志麻「えーと……あっ！あった！！」


『ぷにゃ！』


志麻「でも俺…ここに来てないけどなぁ？」


センラ「中身は？」


志麻「平気」


ヤタ「野良猫あたりが咥えて来たんだろ。

　見つかって良かったなあんちゃん」


志麻「ほんま感謝や〜(泣)」


浦田「神様はやっぱ凄いな」


感心した様子の浦田。

ヤタは、よせやい！と謙遜した。


坂田「もうヤタとも友達になれたんかな！？」


ヤタ「おうよ！」


友達の印だ。と渡されたのはヤタの羽。

ストラップサイズで小さめだ。

何でも御守りの力があるとか。


『ぷにゃ』


ヤタ「またな、あんま迷惑かけんなよ。

　あんちゃん方もよろしく頼んまっせ！」


坂田「任せときー！」


安心したように笑ってヤタは飛び去った。

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