102 bourbon side ページ5
「病院の前まで来たが…直接彼女に聞くのもな…」
車を走らせ、たどり着いたのはAが入院する病院の前だった。
「もしもし、篠原か。今病院の前にいる、少しでいいから出てこれないか。」
そう篠原にあて、留守番電話を残し
Aの部屋の窓を見て、なぜ自分に隠し事をしているのか考えて待っていると
「あれ、安室さん?」
と、呼ばれて見れば
「えーと、たしか香山さんでしたか?」
「はい、看護師の香山です!こんなところでどうしたんですか?Aちゃんならさっき検査終わって、自室にいるはずですよ」
「あぁ、今日はAさんに会いに来たわけじゃないんです。」
「もしかして…安室さんどこか悪い所があるんですか?」
本気で心配してくれる香山さんに思わず声をだして笑ってしまう
「はは、いえいえ違いますよ。実は…」
「ふるやさ…ッ !? って帰ったんじゃなかったのか千夏!」
声の主を見ると、私服姿の篠原がいた。
「あ、りっくん!帰ろうとしたら安室さんの姿が見えたから、Aちゃんに会いにきたのかなーって声かけちゃったの」
「そうなのか…それよりふるイッッタ…いです安室さん」
降谷さんと墓穴を掘ろうとする篠原の足を思いっきり踏んでやる
「ふふ、2人は仲がいいんですね〜」
「実は篠原は僕の高校の後輩なんです」
「えー!すごい!りっくんの先輩なんですね!もぉ、隠していたなんて水臭いなぁ」
と、篠原の脇腹に(盛大に)小突く香山さん…と咳き込む篠原
「お、おふたりはただの同僚という感じではなさそうですが、どういったご関係なんですか?」
「えへへ、お恥ずかしいのですが…じつは私たち婚約しているんです」
と、右手の薬指にピカッと光る指輪を見せてくれた
「そうなんですね!おめでとうございます。なんだ篠原、そうなら早くに言ってくれよ。本当に水臭いぞ」
「何だか照れくさくて…すみません。それより、今日は飲みなんじゃないのか?こんなところで道草を食ってて間に合わないぞ」
香山さんは時計を見るやいなや
「えっ、あ!ほんとだ!安室さん私から引き止めたのにすみません!これで失礼しますね、りっくんもいってきます!」
「いえいえ、お気を付けて」
お互いに手を振り、そのままバタバタと去っていってしまった。
「ふぅ、千夏がいると聞けないかと思って…すみません、お時間無駄にしてしまって」
「大丈夫だ、気遣いありがとう。とりあえずそこの店にでも入ろう」
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ワカ(プロフ) - あの・・・128の次が130になってます (2020年4月23日 20時) (レス) id: 709076fccc (このIDを非表示/違反報告)
たーちゃん - とても、おもしろかったです。これからも、頑張ってください! (2020年3月16日 19時) (レス) id: 66fad934a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アプリコット | 作成日時:2019年5月7日 2時