101 bourbon side ページ4
━━数日前
ピコンッ
携帯の通知音が聞こえ、画面に表示された名前を見ると
高校の後輩であり、Aの担当医である篠原からのメッセージだった。
▷こんにちは。Aさんは退院したら降谷さん宅に行かれのですか?
全然考えもしていなかった質問に一瞬固まるが、彼女の荷物などは俺の家とアジトにまだある。
そうなると、退院してからくるのは僕の家になるだろう
▶彼女の荷物などもあるし、そのつもりだ。
▷なるほど。実は、来週の退院手続きの関係で、住所の記載をしなくてはならず、Aさんが物件探しをしていると、看護師の香山から聞いていたので、降谷さんなら知っているかとメッセージをしたのですが何か知りませんか?
「退院?に物件探しだと?」
自分が知らない情報を後輩に伝えられ、仕事中だということも忘れ、篠原とのメッセージに集中する
▶その話、詳しく聞かせてくれ
そうメッセージを送ると
「降谷さんお取り込み中のところ悪いのですが、頼まれた書類をお持ちしました」
声の主を見ると、風見がこちらに書類を差し出しており、それを受け取る。
だが…
「風見、これはなんだ?」
「不備でもございましたか?」
???と言った顔でこちらを見る風見に書類を突き返す。
「米花町付近の年間発生事件数をまとめろなど、俺は頼んだ覚えがないぞ。」
「!?」
焦ったように書類を見る風見の顔がどんどん青ざめていく。
「す、すみません!!!別の書類をお持ちしていました!!」
「はぁ……まったく、しっかりしてくれ。だが、米花町の情報など一体何に使うんだ」
「あー…、えーっとそれは…ですね…」
と、動揺がバレバレの風見を追い詰めていく。
「ほぉ、上司である俺に隠し事とは…いい度胸してるじゃないか。もう下がっていい。これからはお前に仕事は頼まないでおく」
「そ、それは!?」
「当たり前だろ。隠し事をするやつに、国家に関わる仕事を任せる訳にはいかない。」
「…ッはぁ…、本当は降谷さんに内緒と言われていたんですが…Aさんに頼まれたんです…。米花町や新宿付近の事件数を調べて資料にまとめてほしいと…」
「僕に内緒でと?」
そしてまたA…僕に内緒でなぜ裏で動く必要があるのだろうか
「…よし気分転換に散歩でもしてくる。頼んだ資料は今度こそまとめておけ」
「降谷さん!」
スーツの上着に手を通すと、風見を振り切り
愛車が待つ駐車場へと向かった
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ワカ(プロフ) - あの・・・128の次が130になってます (2020年4月23日 20時) (レス) id: 709076fccc (このIDを非表示/違反報告)
たーちゃん - とても、おもしろかったです。これからも、頑張ってください! (2020年3月16日 19時) (レス) id: 66fad934a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アプリコット | 作成日時:2019年5月7日 2時