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その女の子たちの後ろ姿を見ていると
「待ってってばー!」
「おせーよ蘭!今日は博士が新しい発明品を見せてくれるって言うんだ!」
「もー!だからって置いてかないでよ!新一のバカー!」
と、後ろから足音と声が聞こえそちらを向けば
ものすごいスピードで走ってくる学ランの青年と、その後ろを遅れて走るセーラー服の女の子がこちらに向かってきた。
ぶつからないよう道の端っこによければ
「ありがとうございます!」と、素敵な笑顔で青年はお礼を言ってくれ
「すみません!」と、その後に申しわけなさそうに女の子が謝ってきた。
「青春だな〜………、ん?新一に蘭?」
と、思わず走り去った少年少女達を追って見れば
工藤新一と毛利蘭にどこか似ており、私は空いた口が塞がらなかった。
「は、はははっ…まさか…ね?よくいる名前よ。うん。とりあえず駅に向かお…」
多分ここ数年で1番ビックリしただろうくらいの衝撃を受けたが、他人の空似だろうぐらいに流しなんとか駅までたどり着いた。
「うわぁ広すぎ〜」
米花町駅は想像よりも大きく、その周りにはショッピングモールや大型のスーパー、家電量販店など、たくさんの商業施設が建ち並んでいた。
なので必然的に人も多く、平日の昼間だというのに多くの人が行き交っていた。
とりあえずとショッピングモールに入り、洋服やアクセサリー、家具を片っ端から見て行った結果
「ありがとうございました〜またのご来店お待ちしてます!」
店員のお姉さんにニコニコと手を振られ
私は両手ぎっしりに紙袋を下げながらショッピングモールを出た。
「さすがに買いすぎた…お姉さん達の商法がうますぎる…そして足が疲れた…飲み物…甘いもの…とりあえずカフェにでも入ろ〜」
駅から少し離れたところまで歩くと、老舗っぽい喫茶店を発見し、私はその扉を押した。
カランカランと扉を開けると同時にベルの音が鳴り、カウンターから
「いらっしゃいませ」
と、優しそうな店員と見られる男がむかえてくれた。
「空いてるお席におかけください」
そう言われ、窓際のソファー席に大量の買い物品を置き座る。
「こちらがメニューになります」
「ありがとうございます!えーと…アイスティーとこの桃のミルフィーユをお願いします」
「かしこまりました」
店員さんは優しい笑みを浮かべると、カウンターの中に戻っていった。
すると、カランカランと扉の開く音と同時に
今どき珍しいちょび髭を生やした長身の男の人が入ってきた。
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ワカ(プロフ) - あの・・・128の次が130になってます (2020年4月23日 20時) (レス) id: 709076fccc (このIDを非表示/違反報告)
たーちゃん - とても、おもしろかったです。これからも、頑張ってください! (2020年3月16日 19時) (レス) id: 66fad934a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アプリコット | 作成日時:2019年5月7日 2時