45 scotch side ページ46
「行ってくる」
「いってらっしゃい」
と言われ、玄関の扉を閉める。
ただそれだけのやり取りだったが、思わず口角が上がってしまう
公安の仕事を始めてから忙しく、付き合う人ができても仕事の名前は決して口に出来なかった。
けれど、気になる人が自分の仕事を認知してくれ、こうやって家から送ってくれる日がくるなんて、夢にも思わない幸せだ
昨夜の電話で、ゼロからは「ミモザにあまり深入りするなよ。自分の指名を忘れるな」と言われたのを思い出す。
けれど、ミモザと任務を行動するようになってから、彼女が黒の組織にいることに違和感を感じるようになった。
人をなるべく殺したくないことや、自分のことを考えずに人を助ける姿。
彼女は組織ではなく、普通の世界で生活するべき人だと思ったのだ。
だから、俺は自分の職業を活かし、必ず彼女を組織から抜け出させると考えた。
たとえ、自分に危険があろうとも。
必ず、組織を潰して彼女を救うと
ゼロ、お前もきっと彼女のことを理解する日がくるだろう。
幼馴染のお前なら、いつか彼女の魅力を分かってくれるはずだ。
心に強く誓い、俺は警視庁での会議へと向かった。
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作者名:アプリコット | 作成日時:2018年5月25日 17時