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弾はマフィアの男にぎりぎり命中し、スコッチの拘束が解けた。
一瞬の出来事であったため、コウはかなり驚いており、逃げ出そうと車に向かって走る。そして、スコッチが後を追った。
私は焦点をしっかり合わせ、コウの脚に向け再び撃った。
コウの足に弾があたり、彼は脚を抑えて倒れ込んだ。その隙にスコッチが手錠をかけ、コウ動きを封じた。
私はスコッチのもとへ急いで向かった
「スコッチ」
「ミモザか、姿が見えないからライかと思ったよ」
「バレないように隠れていたの。それよりケガは?」
「大丈夫だ。ミモザとバーボンが機転を利かせてくれたおかげで無傷だよ。」
「そう、ならよかった」
「倉庫の上でスナイパーを見つけたから始末するよう命令を出したが、まだ仲間がいたとはな」
と、コウがいった。
「倉庫の上のスナイパー...、ライ!」
「まぁ彼は今頃俺の組員たちによって袋の鼠状態だろうな」
「なんだとッ」
「スコッチ、私ライの様子を見てくる。これを託しておくわ」
私はスコッチに拳銃を託した
「わかった。気をつけろ」
「えぇ、ありがとう」
そして、私はライがいった倉庫へと向かった。
────
倉庫につくと、入口付近にマフィア組員と思われる男達が2人倒れていた。
少し様子を見るが、銃痕があり息をしていないからライが殺ったのだろう。
私は倉庫内の階段を登り、屋上へとでた。
すると屋上にも3人倒れており、いずれも銃撃戦になったであろう現場が広がっていた。
私は積まれてある資材の間を通りながらライの姿を探す。
「ライ、いる?」
声をかけるが、どこからも返事が返ってこない。
すると、突然
「見つけたぞ!死ね!!!」
傷だらけのマフィアだと思われる男が現れ、私に向けて刃物を振りかざしてきた。
急いで攻撃を避けるが、スコッチに拳銃を託したため、私には武器がない。
慌てて来た通路を引き返そうとした時、銃声とともに刃物の男が倒れた。
慌てて銃声の正体を見るが、そこにはライの姿があった。
「ライ!」
「すまない、出るのが遅くなってしまったな」
ライは私のもとへ歩いてきたが、その脚には銃が掠ったような後があった。
「その脚...」
「あぁ、これか。なめてかかっていたが相手の人数に少々押されてしまってな。そっちは片付いたのか?」
「バーボンがライの状況を察してくれてね。けど、まだバーボンが囮になって逃げているかもしれない...」
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作者名:アプリコット | 作成日時:2018年5月25日 17時