・最初の恐怖 ページ19
sideうらた
一瞬目があったと思えば、次々にほかの目とも目があった。
俺の様子がおかしいことが3人にも伝わって、あのカイブツに気がついて、やばい、だとかきもっ、だとか騒いでいるようだが、目はあっていないみたいだ。
あいつと目があった俺は、その場から1ミリも動けないのだ。
怖い、逃げなきゃ、
そう思う度に焦って息が荒くなる。
カイブツは、口が見えないほど体が目で覆い尽くされていたが、その大量の目でニタァと笑った。
うら「!?、、、」
笑った瞬間、さらに体が動かない感覚に襲われた。
それと同時に、俺の目の前の壁が破壊された。
幸い広い廊下だったので、瓦礫が自分に落ちてくることはなかったが、砂ぼこりがひくと、あのおぞましいカイブツがあらわになった。
でかい。この屋敷の壁はかなり高いが、それほどでかい。
ニタァとした顔で、こちらに近づいてくる。
志麻「やばい!やばいって!!」
坂田「うらさんにげて!」
うら「.....ぁ.....う.....」
逃げたい。
でも怖くて動けない。
カイブツは目の前にいるのに、四方からジロジロ見られている感覚がした。
カイブツ「ゔああああああああ」
うら「!?」
カイブツがどこから出てきたかわからないドロドロした腕でつかもうとしてきた。
まずい...逃げなきゃ...
うら「...!!」
掴まれる、と思って目をつぶった。
しかし、掴まれる感覚はなく、その代わり聞こえてきたのはあの人の声だった。
??「全く...大きな音が聞こえたから来てみたが...お前はどこの怪だ?」
この声は、
うら「.......A...さん...?」
カイブツ「ゔああああああああ!」
カイブツはしばらくの間怯んでいたが、やがて怒ったようにうなり始めた。
うら「..!」
A「下がっていろ。」
うら「で、でも...」
A「大丈夫だ。」
言われる通り後ろに下がると、Aさんは自分の指を口に入れ、思い切り噛んだ。
セン「.....え?」
Aさんの指から、血が滴り初め、Aさんはそれを地面に垂らし始めた。
すると地面が光り始め、カイブツの下に大きな魔法陣ができた。
A「どこの怪か知らんが、この私の客人に手を出すとは、いい度胸をしているな。」
するとカイブツはまたゔあああああと唸った。
A「.....何?私が分からないか。ならば覚えておけ。」
私は、上級怪"吸血鬼"の娘Aだ。
Aさんがそう言った後カイブツは跡形もなく消えてしまった。
112人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朝どれみかん(プロフ) - 夏姫さん» 返信遅れてしまい、申し訳ないです!元あさみの作者です!そうだったんですね!お友達の作品見つかるといいですね!応援ありがとうございます! (2021年2月14日 22時) (レス) id: d665285ce7 (このIDを非表示/違反報告)
夏姫(プロフ) - あさみさん» 把握です、わざわざありがとうございます!実は、今友達がひっそり作品書いてるって言ってまして、見つけてみようかなぁと思っているところでして…すみません。もちろんです、これからも応援させていただきます! (2021年2月2日 16時) (レス) id: 62745be506 (このIDを非表示/違反報告)
あさみ(プロフ) - 夏姫さん» すみません。あさみと書いていますが、作者の朝どれみかんです。 (2021年2月1日 22時) (レス) id: d665285ce7 (このIDを非表示/違反報告)
あさみ(プロフ) - 夏姫さん» ありがとうございます!人違いかどうかはよく分かりませんが、これからも楽しみにしていてもらえると嬉しいです。 (2021年2月1日 22時) (レス) id: d665285ce7 (このIDを非表示/違反報告)
夏姫(プロフ) - 好きです。…って言うのと、えっと、合ってる?もし人違いだったら本当にすみません。 (2021年2月1日 16時) (レス) id: 62745be506 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:朝どれみかん | 作成日時:2020年12月19日 17時