【d!】推しのぬいぐるみが【ci】 (ページ28)

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28話ページ28

__you side

二人してぼけーっとしていると、スマホに電話がかかってきた。

shp「A～、家の前着いたから鍵開けてくれん？」

『あ、わかった』

電話を切って立ち上がろうとした時、チーノさんが私の腕を掴んで引き留めた。

ci*「病人なんですから無理しないでください！」

『でも、』

ci*「僕が代わりに行ってきます！」

そう言うと、チーノさんは勢いよく部屋を出て行った。

その後、玄関の扉が開く音が聞こえてきたのでおそらく翔平が来たのだろう。

チーノさんが戻ってきたと思ったら、なぜか両手にビニール袋を持っていた。

shp「ゼリーとか色々買ってきたから食っとき」

『ありがとう……』

shp「…なんかしおらしくて気持ち悪いな」

『うっさいわ』

翔平の言葉に対してふてくされていると、彼は「冗談やって」と言って笑った。

shp「じゃ、意外と元気そうやし俺は帰るわ」

『え、泊まってかないの？』

shp「いや、流石にそれはまずいやろ」

『何が…？』

そう言うと翔平は呆れたようにため息をついた。

shp「はぁ…ほんま気ぃつけや？俺は泊まらんと帰るから」

『……？うん』

何に気をつけるのかわからなかったが、そのまま翔平は帰っていった。

～～～～～～～～～～

『ご心配をおかけしました…看病もありがとうございました…！』

翌朝、熱も下がった私は改めてお礼を言うことにした。

ci*「いえ！全然気にせんでええですよ！それより、体調が良くなってよかったです！」

『チーノさんのおかげです！』

ci*「ふふ、どういたしまして！」

そう言ってチーノさんが微笑んだ。

やっぱりこの人の笑顔は癒される。