【ハイキュー】飛雄にとって、私は邪魔ですか？

15、大王と迎え ページ15

学校の、疲れる時間も終わった。

あとは、帰って…そうだ。ご飯作らないといけないんだっけ。

…なに、作ろうかな。



貴｢…主婦って、大変かも…｣

いま、お母さんのありがたさが身にしみています。

…帰ってきてよ。



帰る方向が同じ人もそうそういないので今日もぼっち。

…でもね、私今日約束したんだけどな。

…途中まで一緒に帰ろ？って友達…なのかな。に言われて。

だけど、忘れられちゃったみたい。


今更、どうでもいいけど。

野球部やサッカー部。…バレー部の気合の入った声が聞こえてくる。

…バレー部は、春高近いんだっけ。


そんなふうに、頑張って青春咲かせてる人達がいる中、私は…

咲き終わって地面に落ちて、人に踏まれた桜の花びら。

もう汚れて、誰も気にしてはくれない。

悲しい、花。


…なんてね。




校門のところで、黄色い悲鳴が聞こえた。うるさいなぁ…と思えば、女子生徒の群がりが見えた。

…こんな光景、久しぶりに見た。

こんなことが起きてしまう人は知っている人じゃただ一人。




貴｢…なんで、あなたがここに居るんですか…



徹先輩｣

及｢…あ！凜ちゃーん！｣



ねぇ、あのさ。普通考えない？そんな女だらけの中私のこと呼んだらみんなこっち見るでしょーが。

貴｢なんでいるんですか｣

及｢凜ちゃんのこと、迎えに来たよ｣



…歯の浮くようなセリフ。キザいなぁ、って思うけど。


嬉しく感じたのも事実。

｢…小柳さん、及川さんとどんな関係なの？｣
｢…付き合ってるのかな？｣
｢えー…でもさぁ、影山くんと付き合ってるんでしょ？｣


何を勘違いしてるんだか。しまいには浮気なんて言葉も聞こえてくる。

散々な言われよう。

そこまで気にしないけどね。



及｢違うよ！俺と凜ちゃんは幼なじみ！｣


貴｢…そ。徹とは、幼稚園くらいから知り合った｣



私がね、徹先輩を選ばなかった理由はね、もうひとつあるの。



幼なじみを、辞めたくなかったから。

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