【2016年書き納め】

待合せ ページ1

「あ！敦君！こっちこっち」

神社の階段付近で、キョロキョロしていた敦は、谷崎に呼ばれた。

そちらに向かって、パタパタとかけより、小さく頭を下げる。

「すみません。お待たせしました。」

「そンなに待ってないよ。僕も今来たところだから」

「鏡花ちゃんは、一緒じゃないのかい？」

「それが、与謝野さんに、夕方出掛けてから、帰ってきてないんですよ」

「そうなのかい」

「ナオミさんは……？」

「ナオミも、夕方から、出掛けたっきりなンだよね。」

「そうなんですか…」

「まぁ、待ちましょうか」

「はい、そうですね」

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