第3話 ページ4
そんな数ヶ月前のことを思い出して、窓の外を見つめる。
何人かの生徒の姿が見えて、少しだけ羨ましく思った。
別に窓にも扉にも鍵はかかってないけれど、外に出る気力はない。
きっと宗くんもそれは分かっているから、施錠しないのだろう。
…あぁ、暇だなぁ、
手先の器用でない僕にはこの手芸部室も退屈で、ただ時間が経つのを待つ日々だ。
………昼寝でも、しようかな。
「____なら、俺と一緒に寝るか?」
『! びっ……くりした……、』
「ははっ、相変わらずだな。心の声、漏れてたぜ」
不意に聞こえてきた声に扉の方を振り返ると、悪戯な微笑みを浮かべた零くんが手を振っていた。
この部屋に来るのは五奇人と呼ばれるみんなと、Valkyrieの3人だけ。
だから時折の来客はとっても、嬉しい。
『零くん、サボり?』
「ま〜な♪お前に会いに、って理由でサボり」
『あ…ありがとう…、』
……零くんって凄くモテそう。
容姿は言わずもがな抜群だし、こっちが照れるようなことサラッと言っちゃうし。
このタラシめ、と心の中で小さく毒吐いておいた。
『あっ、ごめんね立ち話で…入る?』
「あー……いや、それは流石に宗に怒られそうだな」
『…そう、なの?』
「俺は別に立ったまんまでも大丈夫だからよ、このまま話そ〜ぜ」
『うん…!』
僕は楽しそうに語る零くんの話に耳を傾けた。
零くんは最近海外へ行くことが多いらしく、
彼の紡ぐ物語はどれも新鮮で、わくわくする話だった。
この時間だけは、僕を取り巻く嫌な全てを、忘れられるような気がした。
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英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴 - 待ってます!!! (2017年6月8日 7時) (レス) id: 2f00a5668f (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴 さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!目処が立ちしだい載せさせていただきますので、お待ちください,,,! (2017年6月7日 21時) (レス) id: f51b0c6802 (このIDを非表示/違反報告)
英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴 - また新しく小説を作るなら余ったページでお知らせをしてください!すぐに見に行きます!!! (2017年6月6日 23時) (レス) id: 2f00a5668f (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴さん» ご指摘ありがとうございます…!直してきました、本当に有難いです。すみませんでした (2017年5月30日 20時) (レス) id: f51b0c6802 (このIDを非表示/違反報告)
英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴 - 18話の零さんの台詞の「妙なことは言わないことを願うけどよ」が「妙なことは言わないとことを願うけどよ」なってますよ〜! (2017年5月30日 20時) (レス) id: 2f00a5668f (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2017年5月25日 19時