第20話 ページ21
僕らは
同じ鎖に繋がれた存在。
｢その日を迎えるためには、今のアイドル界の…夢ノ咲学院の現状を変える必要があった。
だから僕は革命を起こそうと思ったんだ。
君のために、救世主となるために｣
『じゃあ……君はまさか、僕のために?
たった1人、僕のためだけに学院を変えようとしているの?
僕のために、宗くん達を五奇人の枠に押し込んだの…?』
彼の瞳が、揺れている。
あぁ…、気づかせてしまった。彼らの犠牲が全て彼のためだったと。
｢もちろん、そうだよ｣
『っ、それは間違ってるよ…! 僕なんかのために、そんな…』
｢…そうかな?僕はそうは思わないけれど。現実、ただ君のためだけに学院は変わりつつある｣
君は僕を最低だと罵るかもしれない。それでも僕は、君を手に入れたい。塞がれた君の未来を、僕の手で切り開きたかった。
『…君にはこの学院を変える力も、権力も、
それからアイドルとしての…人を惹きつける力もある。
でもその力は、僕のために使うべきじゃない』
｢……｣
『…この学院にいるみんなの為に、使うべきだよ。
この学院の、みんなの未来のために』
学院。
生徒。
未来。
そんなもの、君に比べればどれもちっぽけなものなのに。
僕がここまで来たのは全部君のためだというのに。
彼は僕を否定する。
誰よりも彼を思っているのは、この僕であるはずなのに。
｢…僕の思いは変わらないよ。君がそれを否定しようと、僕は多くを捨てて、もう止まれないところまできている｣
『………』
｢…もっと違う、出会いをしたら。
僕と君には、違う道があったかもしれないね。
…僕達が1年生の時、あの頃からユニット制度があって。
それでいて僕達があの息苦しい病室なんかじゃなくて、この学院で出会っていたら｣
もっとずっと、すぐ近くにハッピーエンドと呼べる道があったのかもしれない。
こんな遠回りをしなくても、彼の手を取れただろうか。
｢……僕はただ、君の隣にいたかっただけなのかもしれない。
利害関係なく、ただ寄り添い合えたなら良かった｣
『天祥院くん……』
だけど君と出会ったその時点で、もう手遅れだった。
だって僕は瞬間的に、盲目に、
どうしようもなく君を想ってしまったのだから。
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作者(プロフ) - すみません手違いで以前頂いたコメントへの返信を消してしまいました、、すみませんでした…! (2017年5月22日 20時) (
レス) id: f51b0c6802 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 栗さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けるととてもやる気が出ます…!更新頑張ります (2017年5月21日 10時) (レス) id: f51b0c6802 (このIDを非表示/違反報告)
栗 - え…神ってる…え…やばい…まず設定からして最高すぎるし、えーちがめっちゃファンで言ったらヤンデレみたいなのらまじで最高です。神です天才なんですか天才すぎます。これからも頑張って下さい！！！！！続き楽しみにしてます！！！！ (2017年5月21日 4時) (レス) id: 057c14ed72 (このIDを非表示/違反報告)
英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴 - そうかここが桃源郷か…(翻訳 とっても面白いです!!!更新待ってます♪) うん。どんな翻訳だよ… (2017年5月19日 15時) (レス) id: 2f00a5668f (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - この作品見た瞬間お気に入り登録しちゃいました！ storyが自分的に好きなので無理せずに更新頑張ってください (2017年5月18日 22時) (レス) id: 7d3153bea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2017年5月17日 23時
