今日から嫁、始めます【オリジナル・男主】

嫁19 ページ23

渡り廊下を通り、エントランスへ向かう。

尚人様ご夫妻は既に到着なさっていた。

お二人を見たことが無かったから軽く会釈をしたけど、やっぱりΩのわっちが気に入らないのか無視。

それはまぁ、当然なのだけど。

わっちだって、まだ薫さんと番になって無いのだから尚人様を誘惑しようとすればいくらでも出来る。

だから、特に奥方様にはきつい目で見られている。


「こんな卑しいΩとお義父さまの帰りを待たなくてはならないなんて！薫さん！そのΩは離れにいさせて下さい！」


……随分と高飛車な人なんだな。

プライドが高そう。


薫「お義姉さん、僕達は叔父様に結婚の話をしなくてはならないのです」


そう言って、出来るだけ縮こまっていたわっちを引き寄せて腰を抱いた。

今は着物ではなく西洋風のどれすを着ているから体の線が出やすい。

着物と違って腰に回された手が見えやすく、何となく意識してしまう。


「結婚だなんて……わたくしは反対です。薫さんにはもっと高貴なαの女性がお似合いですわ！」

薫「はぁ、うるさい人だなぁ勝手に決めないでくださいよ」

「なんですって？！」


2人が言い合いを始めたころ、屋敷の外でカラカラと馬車が音が近ずいてきていた。

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