今日から嫁、始めます【オリジナル・男主】

嫁4 ページ8

薫「まぁ、取り敢えずここでの事について説明でもしようか」


薫様曰く、わっちが離れで暮らすのはお屋敷の本館にαの人間が多いからだと言う。

これだけ大きなお屋敷なら、αの使用人がいてもおかしくないか……。

わっちにはまだ番がいないから、フェロモンの歯止めがきかない。

わっちが本館に行けば、α達が黙ってないだろう。


薫「だから、できれば……」

貴「わっちがこの離れから出ることは無い。そう言うことでしょう？」

薫「あぁ、すまないがそう言うことだ」


これじゃ、遊郭にいた頃とあまり変わんないな


薫「あと、使用人も紹介しとく。3人ともβだから、安心していいよ」


執事さんが1人、メイドさんが2人。おんなじ顔してるから、メイドさんは双子かな……？


薫「自己紹介は後でしてもらってくれ。それと荷物は……何も無い、のか？」

貴「あい。わっちが持っているのはこの写真だけでありんす」


とお様、かあ様が写った写真。ちぎれたような痕があるから、この写真はまだ、不完全で、元は集合写真かなんかなんだと思う。

2人が笑って並んで写ってる。親の顔をわっちは写真でしか知らない。生まれも育ちもわっちは遊郭だから。

両親が何をしてた人なのか、どんな人なのか。わっちには分からない。だから、わっちが何者なのかも、分からない。


薫「そうか……なら、大切にしておきなさい。
あとは、服を着替えてくれないか。その……遊郭の着物のままでは何かと都合が悪い」

貴「そうですか。わかりんした」


用意された服はようふくだった。

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