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山下side
久保には、あんな偉そうなこと言ったくせに…
自分がいざ2人になると、何を話していいのか分からない。
一言では言い表せない感情の波が、行ったり来たりしている。
A「…みーづき、いるんでしょ？」
山下「…ぅん」
A「早く入っておいでよ〜」
山下「うん…」
A「もぉ、そんな弱々しい声出さないの〜」
山下「でも…っ」
A「ほらぁ、おいでっ…」
山下「あっ…」
ドアの前で佇んでいたら、急に扉が開いた。
中から、ずっと会いたかった人が姿を現した。
そして、その細い腕で中に引き込まれる。
ふわっと香るその匂いは、大好きな彼女の香りだ。
A「会いたかったよ…っ」
山下「A…」
A「怖かったから…っ
京セラで美月に言われたでしょ？
絶対に支えるから頼るんだよって。
それなのに、こんなことになっちゃって。
美月、絶対怒ってるって思ったから…」
山下「バカ、怒ってるよ！
なんでこんなんなるまで無理するの！
私だって怖かったんだからね…っ
本当に、今度こそ失っちゃうかと思った…っ」
意外だった。
先に泣いたのはAの方で。
私の口からも本音がするする出てくる。
不器用な私の殻を破る方法を、彼女は熟知している。
山下「でも…ごめんね。
言い出せない状況だったのは分かってたのに。
私も結局、何も出来なかったんだから…」
A「みんなそう言うけど、本当に違うの。
私だって、どうすればいいか分からなかったんだから。
だってそうじゃない？
いきなり、ご飯が食べられなくなるんだもん。
食べられないから痩せて、痩せるから体力落ちて。
当たり前のことだけど、自分ではどうも出来ない」
山下「今は？どんな状況？」
A「まだ口からの摂取は厳しいから、点滴なの。
明後日から、徐々に経口摂取が始まるみたい」
山下「そっか…」
A「ねぇ、退院したら行きたいとこあるんだけど…」
山下「どこ？」
A「退院した時に教えてあげる笑」
山下「えぇ〜笑」
A「だから、退院できるように祈ってて」
山下「大丈夫、絶対できる。
私も、時間見つけて来るようにするからね」
A「ありがとうだけど、無理はしないでね」
本音を言い合った後は、いつも笑顔が零れる。
また1つ、お互いを理解し合えたってことだから。
今は、Aが退院できることを祈ろう。
そして、Aの行きたい場所に行くんだ。
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陽香(プロフ) - tensaimarichaさん» 1年ちょっとという長い間、お付き合い頂いてありがとうございました。わぁ！嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年11月7日 20時) (
レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 橋ちゃんさん» ありがとうございます。ぜひ、お楽しみに！ (2021年11月7日 20時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 怜さん» ありがとうございます！ (2021年11月7日 20時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
tensaimaricha(プロフ) - 本編完結お疲れ様でした！！！気づけば1年ちょっとこの小説と過ごしてきました。これからも楽しみにしています！しろりんご。さんの言葉遣い表現が大好きです！これからも楽しみにしています！ (2021年11月7日 20時) (レス) id: 04eb34e649 (このIDを非表示/違反報告)
橋ちゃん - 本編完結お疲れさまでした！毎日楽しみに読んでいました。とくに飛鳥ちゃんとの絡みが大好きでした❗afterstoryも楽しみにしています😊 (2021年11月7日 11時) (レス) @page1 id: 0784958bbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2021年11月7日 0時
