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「そうだ、今思えば、俺たち、この三年間Aの誕生日を知らなかったなんて！」
フレッドが無念そうに肩を落とした。
「誕生日なんて、そんな特別なものでもないだろ」
Aは励ますつもりでそう言ったが、逆効果だったらしい。二人は不満そうな顔でAを見た。
「何言ってるんだA、誕生日は年に一度の大イベントじゃないか！ いつも楽しみじゃないのか？」
Aは不思議そうに首を傾げた。
「おじさんたちからプレゼントをもらうだろ？」
「前まではあった。でも、ここ数年はない。私がいらないって言ったんだ。ねだるほど欲しいものがあるわけでもなかった」
Aが静かに言った。
「私にとっては誕生日なんて、大したイベントじゃない───だから気にしなくていい」
「そんなこと言われたら、余計に祝ってやりたくなるじゃないか」
フレッドが眉を吊り上げながら言った。ジョージはAを見て微笑んだ。
「それじゃあ、これからはきっと楽しいイベントになるよ」
ジョージはAの方に手を伸ばすと、ゆっくり髪を撫でた。
「俺達がそうなるようにするから。別に、欲しいものがなくたっていい。誕生日の楽しみは別に、それだけじゃないさ」
Aは目をぱちくりさせて、二人を見た。フレッドはテーブルから少し身を乗り出して、Aの方に顔を寄せた。
「でも、納得行かないな。Aの誕生日を祝えなかったのが悔しい！」
バタービールの最後の一口を今度こそ飲み干したあと、フレッドはまたAを見た。
「何かないのか？ 物じゃなくたっていいんだ。俺達にしてほしいこととかさ」
「してほしいこと……」
突然問い掛けられても、Aはすぐに思い浮かばなかった。
「まあ、今すぐじゃなくてもいいさ。もし何か思いついたら、教えてくれよ」
ジョージは微笑みながらそう言うと、Aの髪をすくい上げ、耳に掛けた。ジョージの指が耳に触れて、少しこそばゆかった。
──────
それからは、フレッドとジョージの行きたがったゾンコの店、ハニーデュークス、それから二人に連れられて、いろいろな店を回った。最後の最後で、Aは薬草を扱う店に用があることを思い出した。
「薬草？ 何か作るのか？」
Aは鞄から「動物もどき」の本を取り出した。
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太陽(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！！作者さんのおかげで、フレッド＆ジョージの良さに気づけました！！まじで最高です！ (2月18日 0時) (
レス) @page46 id: 18ff82607c (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - セラピーさん» うわー！！私の作品がきっかけになれてとてもうれしいです！！ありがとうございます😭😭💕更新頑張ります！！ (1月31日 5時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
セラピー(プロフ) - とっても面白いです。この作品に出会ってからフレッド＆ジョージの素晴らしさに目覚めました。続き頑張ってください！ (1月30日 21時) (レス) id: c35619f4b1 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - ますしんさん» ウワー！ありがとうございます！😭長いのに一気に見ていただけて…嬉しいです…💕ありがとうございます…！更新おまたせしてしまっていますが、がんばります…！！！！😭💕 (1月29日 7時) (レス) @page50 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
ますしん(プロフ) - この作品がとっても大好きになってしまいました。続きが気になって気になって夜も眠れません…でもご無理せず！応援しております！！！ (1月22日 1時) (レス) id: 3a092db897 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2023年11月15日 3時
