269 ページ19
、
「この調子じゃ、夕飯はいらないな」
ジョージが笑いながら言った。たしかに、談話室のテーブルには、たくさんのごちそうがある。この時間からこんなにたくさんのごちそうを食べれば、夕食の頃にもまだお腹はいっぱいだろう。
Aはケーキを食べながら二人に聞いた。
「毎年……誕生日パーティーをやってるのか？」
「いや。こんなに大がかりなのは初めてさ。Aもホグワーツに来てから今までで、こんなの見かけたことなかっただろ？」
確かに、去年のイースターで二人の誕生日パーティーが開かれていた記憶はない。
「主催してくれたのは、まあ、当然フィオナだ。でも、去年はそんなことやってられる雰囲気じゃなかったしなあ」
フレッドはケーキをフォークで切って、大きな一口を頬張りながら言った。
「今年はいい年だ。忘れられない年になるぞ───本当にいいことづくしだ。な、A？」
フレッドは嬉しそうにAにウインクした。
─────
パーティーが終わったのは、夜の20時頃だった。片付けも終わり、パーティーで騒いだおかげで眠くなった生徒は、早々に部屋に戻り始めていた。
「俺も、たらふく食べたらなんだかちょっと眠くなってきたな」
ジョージがあくびをしながら言った。
「Aはどうだ？そうでもないか？」
「少し眠い」
Aも眠そうに答えたので、フレッドとジョージは笑って、ソファーから立ち上がった。
「部屋に戻るか。じゃあA、少し早いけど、また明日だな」
Aも立ち上がり、女子寮と男子寮に続く階段の下まで歩いた。二人にそう言われて、Aは少しのあいだ黙り込んだ。
「A？ ……まさか立ったまま寝てないよな？」
フレッドが心配そうに顔をのぞき込んだが、Aはしっかり起きていた。それでも俯いたまま黙っているAを見て、二人は目をぱちくりさせた。そして、Aの本音を汲み取ったように、ジョージが薄く微笑んだ。
「…………A、今日、一緒に寝るか？」
Aは一瞬肩をぴくっとさせた。しかし、顔を上げるやいなや二人を見てきっぱり言った。
、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1092人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
太陽(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！！作者さんのおかげで、フレッド＆ジョージの良さに気づけました！！まじで最高です！ (2月18日 0時) (
レス) @page46 id: 18ff82607c (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - セラピーさん» うわー！！私の作品がきっかけになれてとてもうれしいです！！ありがとうございます😭😭💕更新頑張ります！！ (1月31日 5時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
セラピー(プロフ) - とっても面白いです。この作品に出会ってからフレッド＆ジョージの素晴らしさに目覚めました。続き頑張ってください！ (1月30日 21時) (レス) id: c35619f4b1 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - ますしんさん» ウワー！ありがとうございます！😭長いのに一気に見ていただけて…嬉しいです…💕ありがとうございます…！更新おまたせしてしまっていますが、がんばります…！！！！😭💕 (1月29日 7時) (レス) @page50 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
ますしん(プロフ) - この作品がとっても大好きになってしまいました。続きが気になって気になって夜も眠れません…でもご無理せず！応援しております！！！ (1月22日 1時) (レス) id: 3a092db897 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鵲
| 作成日時：2023年11月15日 3時
