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「でもさA、君も割と、俺達の事が好きになってきたと思うけどね。前に比べれば」
「そんなこと、絶対にありえない！」
「そうかなぁ」
図書室を出たあともAの周りをウロウロする双子に、Aはイライラしていた。ろくに勉強もできない。双子から逃れようと早足で歩き出したとき、前方からやってきたフィオナと遭遇し、Aは一瞬足を止めた。
「あ……A……」
「よ、フィオナ」
フィオナが気まずそうな顔でAを見た。Aのかわりに、フレッドとジョージが気さくに挨拶をした。
フィオナとは、休暇での出来事があってから口を利いていなかった。Aは何も言わずにフィオナの横を通り過ぎようとしたが、フィオナはすかさずAを呼び止めた。
「待って、A」
Aが怪訝そうな顔で振り向くと、フィオナはおどおどしながら言った。
「あの……私、謝らなくちゃいけないことがあるわ」
フィオナはまた気まずそうにAから目をそらしたあとで言った。
「この前のこと……ごめんなさい。あなたの気持ちを考えずに……言い過ぎたと思ってるわ……でも……」
フィオナは口をモゴモゴさせながらなんとか言葉を紡いだ。
「私、やっぱり、あなたと仲良くしたいの。血は繋がっていなくても、家族だから……」
「言っただろ」
Aはイライラしながら言葉を遮った。何度突き放しても学習しないフィオナへの苛立ちが隠せていないようだった。
「私はお前のことを家族だと思ったことなんて一度もないって」
Aはそう言ってまたフィオナに背を向けた。しかしフィオナはAの手を掴んだ。
「A──」
「離せ！」
Aはフィオナの手を振り払うと、彼女を鋭く睨みつけた。周りにいた生徒たちが、何事だと足を止め、二人の様子を見つめ始めていたが、Aは怒りでそれに気づいてはいなかった。
「私に構うな！わからないのか！私はお前が嫌いなんだ──大っ嫌いなんだよ！お前みたいな穢れた血が！ よくも──よくも私に──家族だなんてふざけたことを──！」
そこまで言って、Aはまたハッとした。一気に空気が冷たくなるのを感じる……場が凍りついている。足を止めていた生徒たちの表情が、怒りや恐怖、戸惑いに変わっていく。
そして、Aを罵倒する生徒、フィオナに駆け寄り慰める生徒たちで、廊下は突然騒がしくなった。
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鵲(プロフ) - あんみつさん» ここの二人を複雑な関係性にしたかったので嬉しいです…🩷💖ありがとうございます😭😭💓 (7月3日 17時) (
レス) @page50 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - フィオナが悪い子じゃないのはわかるけど夢主ちゃんの気持ちを思うとスッゴくもやもやする〜!!でもこのモヤモヤが最高です！ (7月3日 16時) (レス) @page43 id: 8881878887 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - kokonaさん» ひゃぁ〜ありがとうございます…💕💕可愛く書けてたら嬉しいです‼️😭😭🩷🩷 (7月3日 5時) (レス) @page46 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
kokona(プロフ) - ヒロインちゃん可愛すぎる……大好きです😭 (7月1日 23時) (レス) @page32 id: d3088186d6 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - ぽてとさん» 初コメありがとうございます‼️💕ひゃー嬉しいです😭🩷🩷ありがとうございます🩷🩷がんばります‼️‼️‼️‼️😭😭😭🩷🩷 (6月29日 1時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2023年6月16日 2時
