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「アーガス、一緒に来なさい。ミスター・ポッター、ミスター・ウィーズリー、ミス・グレンジャー。君たちもおいで」
ダンブルドアが呼びかけた。 ロックハートがいそいそと進み出た。
「校長先生、私の部屋が一番近いです――すぐ上です――どうぞご自由に――」
「ありがとう、ギルデロイ」
人垣が無言のままパッと左右に割れて、一行を通した。ロックハートは得意げに、興奮した面持ちで、せかせかとダンブルドアのあとに従った。マクゴナガル先生もスネイプ先生もそれに続いていった。生徒たちは監督生や先生たちの案内に従って、ざわつきながら、各々の談話室へと帰った。
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あの事件以降、ホグワーツ図書室は人が増えた。ここをいつも勉強するためのお気に入りの場所にしていたAはうんざりだったが、どうやらみんな、壁に書かれていた「秘密の部屋」のことが知りたいらしかった。
「やあA、また勉強か?」
本棚の影からひょこっと顔を出したフレッドとジョージにももう慣れて、怒る気すら起きなかったAは二人を見なかったことにして無視したが、二人は勝手に話し始めた。
「あのさ、ホグワーツの歴史って持ってる?」
その言葉にAが顔を上げた。
「学校のがぜんぶ貸し出されちまってんだ。もちろん『秘密の部屋』のせいだし、俺達もそれが気になってね」
「Aなら持ってるかなって」
Aはいつものように眉間にシワを寄せて二人を見ていたが、少しして鞄の中をあさり、『ホグワーツの歴史』と書かれた本を取り出した。
「さすがA!サンキュ、すぐ返すぜ」
「でもすごいな、持ち歩いてるのか?」
「たまたま持ってただけだ」
Aも秘密の部屋のことが気になって少し調べるために部屋から持ち出してまだ読んでいなかっただけだが、それは言わなかった。
「ここで読んでもいい?」
ジョージがAの隣を指差した。
「そうすればすぐ返せるだろ? ちょっと読んだら返すからさ」
「勝手にしろ」
Aはそう言いながら読んでいた本に目を戻した。ジョージが笑って、Aの隣に座った。その横にフレッドが座り、二人でホグワーツの歴史をパラパラめくりはじめた。
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鵲(プロフ) - あんみつさん» ここの二人を複雑な関係性にしたかったので嬉しいです…🩷💖ありがとうございます😭😭💓 (7月3日 17時) (レス) @page50 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - フィオナが悪い子じゃないのはわかるけど夢主ちゃんの気持ちを思うとスッゴくもやもやする〜!!でもこのモヤモヤが最高です! (7月3日 16時) (レス) @page43 id: 8881878887 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - kokonaさん» ひゃぁ〜ありがとうございます…💕💕可愛く書けてたら嬉しいです‼️😭😭🩷🩷 (7月3日 5時) (レス) @page46 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
kokona(プロフ) - ヒロインちゃん可愛すぎる……大好きです😭 (7月1日 23時) (レス) @page32 id: d3088186d6 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - ぽてとさん» 初コメありがとうございます‼️💕ひゃー嬉しいです😭🩷🩷ありがとうございます🩷🩷がんばります‼️‼️‼️‼️😭😭😭🩷🩷 (6月29日 1時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鵲 | 作成日時:2023年6月16日 2時