055 ページ5
、
クリスマス休暇は明け、またいつもの学校生活が始まった。グリフィンドールのクィディッチ試合を行う時期が近づいてきていたころ、Aはこの頃続く雨を図書室の窓から見つめて、ぼーっとしていた。
「よっ、A」
図書室に顔を出してきたお馴染みの双子を、Aはまた鬱陶しそうに見つめた。これも、ここ最近では日常と化していた。不思議なことに、この双子は、Aがどこにいても簡単に見つけ出してしまうのだ。
「図書室にいると思った。この時間はいつもここだしな」
「毎日勉強ばっかで飽きないかい？」
「お前たちみたいな問題児とは一緒にするな」
Aがまたツンとした態度でそう言って本に目を戻した。双子はAの横にするりと座った。
「相変わらず冷たいなぁ。クリスマス休暇のとき一緒に遊んだき、てっきり、俺達はもう仲良しになったんだと思ってたんだけど？」
「あの時は、気がどうかしていただけだ」
Aはクリスマス休暇に双子と雪の中遊んだことを今では後悔していたので、話題にすらされたくなかった。やっぱり、この双子とは関わりたくない。それこそ、友達になんてなったりしたら、この双子の思うつぼのようで、なんだか悔しかった。
「そんなこと言っちゃって、楽しそうだったじゃないか。雪うさぎを作ったときなんか──」
「その話はもうするなって、この前も言っただろ！」
「あ、A、そんな大きい声出すと──」
Aが荒げた声を聞きつけてやってきたマダム・ピンスは、憤慨して、あっという間に三人を図書室から追い出してしまった。
「あーあ。A、図書室では静かにしないとだめじゃないか」
お前たちのせいだと言う気力すらなくて、Aは眉間にシワを寄せたまま、ズカズカ歩き出した。
、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 571人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鵲(プロフ) - あんみつさん» ここの二人を複雑な関係性にしたかったので嬉しいです…🩷💖ありがとうございます😭😭💓 (7月3日 17時) (
レス) @page50 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - フィオナが悪い子じゃないのはわかるけど夢主ちゃんの気持ちを思うとスッゴくもやもやする〜!!でもこのモヤモヤが最高です！ (7月3日 16時) (レス) @page43 id: 8881878887 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - kokonaさん» ひゃぁ〜ありがとうございます…💕💕可愛く書けてたら嬉しいです‼️😭😭🩷🩷 (7月3日 5時) (レス) @page46 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
kokona(プロフ) - ヒロインちゃん可愛すぎる……大好きです😭 (7月1日 23時) (レス) @page32 id: d3088186d6 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - ぽてとさん» 初コメありがとうございます‼️💕ひゃー嬉しいです😭🩷🩷ありがとうございます🩷🩷がんばります‼️‼️‼️‼️😭😭😭🩷🩷 (6月29日 1時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鵲
| 作成日時：2023年6月16日 2時
