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「これ、最近の傷だな。それも数週間前とかじゃなくて、数日前の」

「下にも傷跡がある。同じところを怪我したのか?」

「包帯を巻いていた手とは反対の手だろ? これ、どうした?」






Aは唇を噛むと、ジョージの手を今度こそ引き剥がし、袖で自分の手を隠した。





「お前たちに言う必要はない!」

「いったい、どこで何をしたらそんな傷がつくんだよ」

「うるさい!出ていけよ!」

「いーや、ますます出ていきたくなくなったね」





フレッドがそう言いながらAに詰め寄った。





「どこでつけた傷だ? 観念して言えよ」

「しつこいんだよ! 近寄るな!」

「じゃあ、こうしよう」





ジョージがAを宥めるように静かに言った。






「その傷の理由を教えてくれたら、俺達、君のコンパートメントを出るよ。だけど教えてくれないなら、汽車がホグズミード駅につくまで、君を問いただす」







俺達はどっちでもいいけど、どうする?と、ニヤニヤ笑いながらジョージが言った。Aはしばらく怒りと葛藤でわなわな震えていたが、やがて諦めたのか、ため息を吐いて席に座った。






「これは……ちょっと引っ掻いただけだ。それだけだ。さあ、行けよ」

「おっと、そんな分かりづらい答え方じゃ納得できないね。そもそもなんで引っ掻いたんだ? 間違えて、なんて言わないよな?」





何回も傷付けてるのに、とジョージはAの手を見ながら言った。Aは舌打ちをして、また袖で手を隠した。







「だから……ちょっとイライラして……それを発散したかっただけだ」

「イライラ? それが、夏休み前に君がやつれていた原因か?」

「それは……別に……もういいだろ! 出ていけよ!」

「いや、まだ納得できないね。そのイライラの原因が何なのか、教えてくれないと」

「調子に乗るなよ!」

「言いたくないなら、別にいいぜ」






また立ち上がりかけたAを制止しながら、フレッドはニヤッと笑った。






「駅につくまで俺達はずっとここに居座るし、明日も明後日も君が話すまで問い質し続けるからね」







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(プロフ) - あんみつさん» ここの二人を複雑な関係性にしたかったので嬉しいです…🩷💖ありがとうございます😭😭💓 (7月3日 17時) (レス) @page50 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - フィオナが悪い子じゃないのはわかるけど夢主ちゃんの気持ちを思うとスッゴくもやもやする〜!!でもこのモヤモヤが最高です! (7月3日 16時) (レス) @page43 id: 8881878887 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - kokonaさん» ひゃぁ〜ありがとうございます…💕💕可愛く書けてたら嬉しいです‼️😭😭🩷🩷 (7月3日 5時) (レス) @page46 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
kokona(プロフ) - ヒロインちゃん可愛すぎる……大好きです😭 (7月1日 23時) (レス) @page32 id: d3088186d6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ぽてとさん» 初コメありがとうございます‼️💕ひゃー嬉しいです😭🩷🩷ありがとうございます🩷🩷がんばります‼️‼️‼️‼️😭😭😭🩷🩷 (6月29日 1時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年6月16日 2時

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