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「──この彼が思いもつかなかったことではありますが──まもなく彼は、私の本『私はマジックだ』ばかりでなく、もっともっとよいものをもらえるでしょう。彼もそのクラスメートも、実は、『私はマジックだ』の実物を手にすることになるのです。みなさん、ここに、大いなる喜びと、誇りを持って発表いたします。この九月から、私はホグワーツ魔法魔術学校にて、『闇の魔術に対する防衛術』の担当教授職をお引き受けすることになりました!」
人垣がワーッと沸き拍手した。ハリーはギルデロイ・ロックハートの全著書をプレゼントされていた──重みでよろけながら、ハリーがなんとかスポットライトの当たる場所から抜け出し部屋の隅に逃れたのを見るなり、ドラコが歩き出した。なぜか引っ張られたAは、眉を寄せながらドラコに続いた。
「いい気持ちだったろうねぇ、ポッター?有名人のハリー・ポッター──ちょっと書店に行くのでさえ、一面大見出し記事かい?」
「ほっといてよ。ハリーが望んだことじゃないわ!」
ハリーの横にいた赤毛の女の子が言った。赤毛にそばかす──間違えようもない、彼女はウィーズリー家の子だ。
「ポッター、ガールフレンドができたじゃないか!」
ドラコがねちっこく言うと、ウィーズリーの女の子──ジニーは真っ赤になった。その時、ロンとハーマイオニーが、ロックハートの本をひと山ずつしっかり抱えて、人混みをかき分けて現れた。
「なんだ、君か」
ロンが不快そうな顔でマルフォイを見た。
「ハリーがここにいるので驚いたっていうわけか、え?」
「ウィーズリー、君がこの店にいるのを見てもっと驚いたよ。そんなにたくさん買い込んで、君の両親はこれから一ヵ月は飲まず食わずだろうね」
ロンがジニーと同じぐらい顔を真っ赤にさせた。ロンもジニーの鍋の中に本を入れ、マルフォイにかかって行こうとしたが、ハリーとハーマイオニーがロンの上着の背中をしっかりつかまえていた。
「ロン!」
ウィーズリーおじさんが、フレッドとジョージ、フィオナ、それにAの父親と一緒にこちらに来ようと人混みと格闘しながら呼びかけた。
「何してるんだ? ここはひどいもんだ。早く外に出よう」
「これは、これは、これは──アーサー・ウィーズリーに、アルフレド・カルディア」
Aの背後で突然声がして、Aはそちらを振り向いた。
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鵲(プロフ) - あんみつさん» ここの二人を複雑な関係性にしたかったので嬉しいです…🩷💖ありがとうございます😭😭💓 (7月3日 17時) (レス) @page50 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - フィオナが悪い子じゃないのはわかるけど夢主ちゃんの気持ちを思うとスッゴくもやもやする〜!!でもこのモヤモヤが最高です! (7月3日 16時) (レス) @page43 id: 8881878887 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - kokonaさん» ひゃぁ〜ありがとうございます…💕💕可愛く書けてたら嬉しいです‼️😭😭🩷🩷 (7月3日 5時) (レス) @page46 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
kokona(プロフ) - ヒロインちゃん可愛すぎる……大好きです😭 (7月1日 23時) (レス) @page32 id: d3088186d6 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - ぽてとさん» 初コメありがとうございます‼️💕ひゃー嬉しいです😭🩷🩷ありがとうございます🩷🩷がんばります‼️‼️‼️‼️😭😭😭🩷🩷 (6月29日 1時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鵲 | 作成日時:2023年6月16日 2時