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「だけど、君、最近すこし顔色が優れないんじゃないか?」





ドラコはそう言いながらAの顔をのぞき込んだ。Aの目の下には隈が出来ていたし、顔も少しやつれて、痩せてきていた。





「大広間でも全然見かけないし、ちゃんと食事を取っているのか? 倒れるなんて面倒なことにはするなよ」

「分かってる」





Aはドラコが鬱陶しくて、少しイライラしながら言った。ドラコはそんなAのピリピリとした空気を感じ取ったのか、少し不満げな顔になった。





「フン、まあいい。僕は大広間に行く。もうすぐ時間だからな。君も夕食の皿がテーブルから消える前に行けよ」





ドラコはそう言うと、踵を返して図書室を出ていった。やっと静かになったと思いきや、入れ違いで、今度はもっと会いたくない人物たちと遭遇した。





「A、見つけた」

「探したよ」





Aは聞こえないふりをして立ち上がり、机の上に置いていた本や羊皮紙たちをかき集め始めた。フレッド・ウィーズリーが机の前まで来て、Aが手を伸ばして取ろうとしていた授業のプリントを掴み、手渡した。

Aはそれを強引に受け取ると、フレッドを睨みつけた。






「ジョージから聞いてたとおりひどい顔だな。ちゃんと寝てるのか?」

「黙れ、お前たちには関係ない」

「待てよ、話があるんだ」

「お前たちに構う時間なんてない!」





図書室を去ろうとしたAの手をフレッドが掴み引き止めた。Aは振り返り、二人を睨みつけた。






「なんでまた付きまとうんだよ! 私のことを軽蔑してたくせに!」

「軽蔑? そんなわけないだろ──」

「うるさい!」




Aはフレッドの手を振り払った。





「A、俺たちが君を責めると思ってるのか?だから避けてるのか?」

「違う──お前たちなんかと関わりたくないだけだ!」

「君は嘘をつくのが下手くそだ」





ジョージが言った。Aは怒りで口をはくはくさせた。それから唇を噛み、また二人を鋭く睨みつけた。




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(プロフ) - あんみつさん» ここの二人を複雑な関係性にしたかったので嬉しいです…🩷💖ありがとうございます😭😭💓 (7月3日 17時) (レス) @page50 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - フィオナが悪い子じゃないのはわかるけど夢主ちゃんの気持ちを思うとスッゴくもやもやする〜!!でもこのモヤモヤが最高です! (7月3日 16時) (レス) @page43 id: 8881878887 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - kokonaさん» ひゃぁ〜ありがとうございます…💕💕可愛く書けてたら嬉しいです‼️😭😭🩷🩷 (7月3日 5時) (レス) @page46 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
kokona(プロフ) - ヒロインちゃん可愛すぎる……大好きです😭 (7月1日 23時) (レス) @page32 id: d3088186d6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ぽてとさん» 初コメありがとうございます‼️💕ひゃー嬉しいです😭🩷🩷ありがとうございます🩷🩷がんばります‼️‼️‼️‼️😭😭😭🩷🩷 (6月29日 1時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年6月16日 2時

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