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試験が十週間ほど先に迫ってきた頃、先生たちは山のような宿題を出すようになった。イースター休暇中、生徒たちは課題に追われ、休むどころではなかった。
Aがこの年次中ずっと勉強をしていたのは、この試験を一番の成績でパスするためだったので、この頃になると、ますます勉強に力を入れるようになり、必然的にドラコたちとの交流も減ったのは、Aにとってありがたいことだった。
一方で、この期間中、寮の順位が一位だったグリフィンドールが、突然一夜にして一五〇点という大きな数字を失う事件があった。ハリー・ポッターがハーマイオニー・グレンジャー、そしてネビル・ロングボトムとともに真夜中に廊下をうろついていた事でこうなったのだと、ドラコが嬉しそうに話していた。
グリフィンドールの英雄だったハリーは、一気に嫌われ者になっていた。ハーマイオニーやネビルもそうだったが、ハリーよりはマシだった。Aとフィオナの一件に関する噂も囁かれなくなり、話題はどこもかしこも、ハリーポッターのことばかりだった。
「A、君、ずっと勉強ばかりだな」
図書室で、見かけるたびに勉強をしているAを見て、ドラコは驚いたような呆れたような顔で言った。Aは課題の羊皮紙から顔を上げ、ドラコを見た。
「試験が近いから、当然だ。ドラコはしないのか？」
「僕は……いや、というよりもまだそこまで焦る必要ないだろう？ そんなに近いってわけでもないじゃないか」
「十週間先だ、ドラコ。今からでも勉強しておかないと──」
Aはチラッと遠くの机に座っている数人の生徒のうちの一人を見た。ハーマイオニー・グレンジャー…………彼女は秀才だ。正直、Aは、彼女に成績を越されている自覚があった。だから早めに予習を始めたのだが、彼女も試験への対策をこんなに早い期間から始めていたのは、まったく予想外だった。
「グレンジャーを見ているのか？」
ドラコが気付いて声を掛けた。
「あんな奴に君が負けるわけないさ。あいつは所詮穢れた血だろう？ 僕らとは頭の出来が違う」
「そうとは限らない」
Aがまた羊皮紙に目を戻した。
「私はフィオナより良い点数を取らないといけないんだ」
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鵲(プロフ) - あんみつさん» ここの二人を複雑な関係性にしたかったので嬉しいです…🩷💖ありがとうございます😭😭💓 (7月3日 17時) (
レス) @page50 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - フィオナが悪い子じゃないのはわかるけど夢主ちゃんの気持ちを思うとスッゴくもやもやする〜!!でもこのモヤモヤが最高です！ (7月3日 16時) (レス) @page43 id: 8881878887 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - kokonaさん» ひゃぁ〜ありがとうございます…💕💕可愛く書けてたら嬉しいです‼️😭😭🩷🩷 (7月3日 5時) (レス) @page46 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
kokona(プロフ) - ヒロインちゃん可愛すぎる……大好きです😭 (7月1日 23時) (レス) @page32 id: d3088186d6 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - ぽてとさん» 初コメありがとうございます‼️💕ひゃー嬉しいです😭🩷🩷ありがとうございます🩷🩷がんばります‼️‼️‼️‼️😭😭😭🩷🩷 (6月29日 1時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2023年6月16日 2時
