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クィディッチ試合当日の朝、Aは朝食を終えたあと、マルフォイたちと合流した。正直、いくらAが身分の高い家柄だったとしても、マルフォイがグリフィンドール生と仲良くするなど、何か企みがあるに違いないとAは思っていた。
それも正解だった。マルフォイはAに、よくハリー・ポッターが何か悪さをしていないか聞くことがあった。よほどハリーを貶めたくて、何かあればすぐに先生に告げ口しようとしているのだと、Aはすぐに分かった。
もちろんそれだけが理由ではない。グリフィンドール生でありながら周りとは違う、自分たちと同じ思想を持つAを、単純に面白いと思ったのもあるだろう。はたまた、マルフォイは常に自分が優位に立つことを望むので、クラスで成績が優秀なAを置いておけば、自分の評価も上がると考えたのかもしれない……
「さぁ、プレイボールだ──あいたっ!」
クィディッチ観戦席を歩いていたとき、マルフォイは近くにロンたちを見つけ、すぐ近づくと、そのままロンの頭を小突いた。
「ああ、ごめんウィーズリー、気付かなかったよ」
ドラコが、クラッブとゴイルに向かってニヤッと笑った。
「この試合、ポッターはどのくらいの間箒に乗っていられるだろうね? 誰か賭けるかい? ウィーズリー、どうだい?」
ロンは答えなかった。ちょうど、ジョージ・ウィーズリーがブラッジャーを自分の方に打ったという理由で、スネイプがハッフルパフにペナルティーシュートを与えたところだった。
ハーマイオニーは膝の上で手を十字架のようにして組み、祈るようにハリーを見つめていた。
「グリフィンドールの選手がどういうふうに選ばれたか知ってるかい?」
しばらくしてから、ドラコはまた聞こえよがしに言った。今度はスネイプが、なんの理由もなしにハッフルパフにペナルティーシュートを与えていた。
「気の毒な人が選ばれてるんだよ。ポッターは両親がいないし、ウィーズリー一家はお金がないし……ああ、それに、A、彼女もそうだろう? フィオナ・カルディア……もともとは孤児だ」
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鵲(プロフ) - あんみつさん» ここの二人を複雑な関係性にしたかったので嬉しいです…🩷💖ありがとうございます😭😭💓 (7月3日 17時) (レス) @page50 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - フィオナが悪い子じゃないのはわかるけど夢主ちゃんの気持ちを思うとスッゴくもやもやする〜!!でもこのモヤモヤが最高です! (7月3日 16時) (レス) @page43 id: 8881878887 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - kokonaさん» ひゃぁ〜ありがとうございます…💕💕可愛く書けてたら嬉しいです‼️😭😭🩷🩷 (7月3日 5時) (レス) @page46 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
kokona(プロフ) - ヒロインちゃん可愛すぎる……大好きです😭 (7月1日 23時) (レス) @page32 id: d3088186d6 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - ぽてとさん» 初コメありがとうございます‼️💕ひゃー嬉しいです😭🩷🩷ありがとうございます🩷🩷がんばります‼️‼️‼️‼️😭😭😭🩷🩷 (6月29日 1時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鵲 | 作成日時:2023年6月16日 2時