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「僕はあの人に対して何も隠そうとしちゃいない。ただおまえがしゃしゃり出てくるのがいやなんだ!」
二人は一段と強く鍵穴に耳を押しつけた……これまで常に尊敬を示し、好意まで示していたスネイプに対して、マルフォイがこんな口のきき方をするなんて、いったい何があったんだろう。
「なれば、そういう理由で今学期は我輩を避けてきたというわけか? 我輩が干渉するのを恐れてか? わかっているだろうが、我輩の部屋に来るようにと何度言われても来なかった者は、ドラコ――」
「罰則にすればいいだろう! ダンブルドアに言いつければいい!」
マルフォイが嘲った。 また沈黙が流れた。そしてスネイプが言った。
「君にはよくわかっていることと思うが、我輩はそのどちらもするつもりはない」
「それなら、自分の部屋に呼びつけるのはやめたほうがいい!」
「よく聞け」
スネイプの声が非常に低くなり、耳をますます強く鍵穴に押しつけないと聞こえなかった。
「我輩は君を助けようとしているのだ。君を護ると、君の母親に誓った。ドラコ、我輩は『破れぬ誓い』をした――」
「それじゃ、それを破らないといけないみたいだな。なにしろ僕は、おまえの保護なんかいらない! 僕の仕事だ。あの人が僕に与えたんだ。僕がやる。計略があるし、上手くいくんだ。ただ、考えていたより時間がかかっているだけだ!」
「どういう計略だ?」
「おまえの知ったことじゃない!」
「何をしようとしているのか話してくれれば、我輩が手助けすることも――」
「必要な手助けは全部ある。余計なお世話だ。僕は一人じゃない!」
「今夜は明らかに一人だったな。見張りも援軍もなしに廊下をうろつくとは、愚の骨頂だ。そういうのは初歩的なミスだ――」
「おまえがクラッブとゴイルに罰則を課さなければ、僕と一緒にいるはずだった!」
「声を落とせ!」
スネイプが吐き棄てるように言った。マルフォイは興奮して声が高くなっていた。
「君の友達のクラッブとゴイルが『闇の魔術に対する防衛術』の O・ W・ Lにこんどこそパスするつもりなら、現在より多少まじめに勉強する必要が――」
「それがどうした?」
マルフォイが言った。
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鵲(プロフ) - ひなたさん» わー!ありがとうございます…!!!💖💖😭😭😭更新がんばります…!!!😭😭😭 (2023年3月26日 18時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
ひなた - ここまで一気読みしちゃいました!!面白すぎます〜!続き楽しみにしてます💕 (2023年3月26日 10時) (レス) id: 1bebe7d5ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鵲 | 作成日時:2023年3月13日 0時