410 ページ10
、
「俺の見るとこじゃ、審査員なんて、誰が立候補したかさえわかったら、あとは各校からベストな選手を選ぶだけで、歳なんて気にしないと思うな。ダンブルドアは俺たちが名乗りを上げるのを阻止しようとしてるだけだ」
「でも、いままでに死人が出てるのよ」
みんなでタペストリーの裏の隠し戸を通り、また一つ狭い階段を上がりながら、ハーマイオニーが心配そうな声を出した。
「ああ」
フレッドは気楽に言った。
「だけどずっと昔の話だろ？それに、ちょっとくらいスリルがなきゃ、おもしろくもないじゃないか？」
「本当に立候補しようとしてるのか？」
Aは立ち止まると、眉を下げて二人を見た。二人は振り返った。
「A、そんな心配するなよ」
「年齢制限を設けるほどだし、相当危険に違いないんだ」
「俺達は17歳も当然だ。俺達と同学年でも、立候補できるやつがいるんだぜ。誕生日が早いか遅いかの違いだ。そんなに変わらない」
フレッドが言った。Aはまだ不満げだったが、二人の話に反論することをやめにした。
「おい、ロン、俺たちがダンブルドアを出し抜く方法を見つけたらどうする？ エントリーしたいか？」
「どう思う？」
ロンはハリーに聞いた。
「立候補したら気分いいだろな。だけど、もっと年上の選手がほしいんだろな……僕たちじゃまだ勉強不足かも……」
「僕なんか、ぜったい不足だ」
フレッドとジョージ、Aの後ろから、ネビルの落ち込んだ声がした
「だけど、ばあちゃんは僕に立候補してほしいだろうな。ばあちゃんは、僕が家の名誉を上げなきゃいけないっていっつも言ってるもの。僕、やるだけはやらな──ウワッ……」
ネビルの足が、階段の中ほどでズブリとはまり込んでいた。こんな悪戯階段がホグワーツのあちこちにあって、ほとんどの上級生は考えなくとも階段の消えた部分を飛び越す習慣ができている。
しかし、ネビルは飛びっきり記憶力が悪かった。ハリーとロンがネビルの腋の下を抱えて引っ張り出した。階段の上では甲冑がギーギー、ガシャガシャと音を立てて笑っていた。
「こいつめ、黙れ！」
鎧のそばを通り過ぎるとき、ロンが兜の面頬をガシャンと引き下げた。
、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 819人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mp0623(プロフ) - 最後の一文に「マジで？」って反射的に声が出ました…！ (2022年2月3日 5時) (
レス) @page50 id: 2d647e4096 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - 鬼木天蓼さん» わー！！！前作も見てくださってありがとうございますーー！！！わーん楽しみにしていただけて嬉しすぎます😭💗💗💗ありがとうございます！！がんばりますーー！！！ (2022年1月29日 22時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - Maryさん» ギャーーー！！誤字です意味分かんない誤字してて申し訳ないですうわー！！なにこれ恥ずかしい😭😭😭😭😭ありがとうございます！！！ (2022年1月29日 22時) (レス) @page22 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
鬼木天蓼(プロフ) - 鵲さん初コメ失礼します！前作の「愛憎のフィナーレ｣も今回のシリーズも最高です！男勝りな夢主ちゃん可愛すぎて好きです!! 鵲さんのこの小説が最近の私の楽しみです!!!!素晴らしい小説ありがとうございます！！！！応援してます！！ (2022年1月29日 21時) (レス) @page37 id: 6acfa79450 (このIDを非表示/違反報告)
Mary(プロフ) - 22ページの教科書の名前は誤字ですか？！ (2022年1月29日 15時) (レス) @page22 id: de57741303 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鵲
| 作成日時：2022年1月19日 2時
