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「A」
次に目を覚したときは、まだ就寝時間ではなかったが、談話室の人は少なくなってきていた。Aは半寝ぼけでぼーっとしていた。
「あさ…？」
「夜だよ」
瞼をこするAに、ジョージがくすくす笑いながら言った。
「まだ就寝時間じゃないけど、俺達寝室に戻ろうと思って。Aはどうする？」
「……もう戻るのか？」
「うん、まあ、ちょっとな」
Aはジョージの手元にある羊皮紙を見た。
「宿題してるのか？」
「え？ああ……うん、そんなところだ」
「じゃあ、邪魔したら悪いし、私も部屋に戻るよ」
Aはまだ途中だった課題を脇に抱えて立ち上がった。
「おやすみ、A」
「………うん。おやすみ」
ちゅ、とジョージの唇が額に触れた。
──────
フレッドとジョージは最近、なんだかやたらと二人で話し合っていることが多かった。理由を聞いても適当に誤魔化されてしまうし、Aはもやもやしていた。
ある日、玄関ホールに人混みができていた。大理石の階段の下に立てられた掲示板の周りにみんな集まっていた。
三大魔法学校対抗試合
ボーバトンとダームストラングの代表団が十月三十一日、金曜日、午後6時に到着する。授業は三十分早く終了し、全校生徒は鞄と教科書を寮に置き、「歓迎会」の前に城の前に集合し、お客様を出迎えること。
「たった一週間後だ！」
ハッフルパフのアーニー・マクミランが、目を輝かせて群れから出てきた。
「セドリックのやつ、知ってるかな？ 僕、知らせてやろう……」
玄関ホールの掲示板の出現は、城の住人たちにはっきりと影響を与えた。それから一週間、どこへ行っても、たった一つの話題、「三校対抗試合」の話で持ち切りだった。生徒から生徒へと、まるで感染力の強い細菌のように噂が飛び交った。
誰がホグワーツの代表選手に立候補するか、試合はどんな内容か、ボーバトンとダームストラングの生徒は自分たちとどう違うのか、などなど。 城はことさら念入りに大掃除されていた。煤けた肖像画の何枚かが汚れ落としされた。
描かれた本人たちはこれが気に入らず、額縁の中で背中を丸めて座り込み、ブツブツ文句を言っては、赤むけになった顔を触ってぎくりとしていた。甲冑たちも突然ピカピカになり、動くときもギシギシ軋まなくなった。
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mp0623(プロフ) - 最後の一文に「マジで？」って反射的に声が出ました…！ (2022年2月3日 5時) (
レス) @page50 id: 2d647e4096 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - 鬼木天蓼さん» わー！！！前作も見てくださってありがとうございますーー！！！わーん楽しみにしていただけて嬉しすぎます😭💗💗💗ありがとうございます！！がんばりますーー！！！ (2022年1月29日 22時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - Maryさん» ギャーーー！！誤字です意味分かんない誤字してて申し訳ないですうわー！！なにこれ恥ずかしい😭😭😭😭😭ありがとうございます！！！ (2022年1月29日 22時) (レス) @page22 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
鬼木天蓼(プロフ) - 鵲さん初コメ失礼します！前作の「愛憎のフィナーレ｣も今回のシリーズも最高です！男勝りな夢主ちゃん可愛すぎて好きです!! 鵲さんのこの小説が最近の私の楽しみです!!!!素晴らしい小説ありがとうございます！！！！応援してます！！ (2022年1月29日 21時) (レス) @page37 id: 6acfa79450 (このIDを非表示/違反報告)
Mary(プロフ) - 22ページの教科書の名前は誤字ですか？！ (2022年1月29日 15時) (レス) @page22 id: de57741303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2022年1月19日 2時
