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しばらくして汽車が駅に到着し、デッキの戸が開いたとき、頭上で雷が鳴った。外は土砂降りで、みんな背を丸め、目を細めた。まるで頭から冷水をバケツで何杯も浴びせかけるように、雨は激しく叩きつけるように降っていた。
「A、大丈夫か？」
土砂降りの雨に打たれているAの頭に自分のローブを被せてやりながら、ジョージが言った。
「大丈夫だよ。ジョージが濡れちゃうだろ？」
「俺はいいよ、濡れても」
Aみたいにすぐ風邪引かないからな、と余計な一言を付け足してジョージが笑った。
駅の外にはおよそ百台の馬なしの馬車が待っていた。Aたちは一緒にそのうちの一台に乗り込んだ。ドアがピシャッと閉まり、まもなくゴトンと大きく揺れて動き出し、馬なし馬車の長い行列が、雨水を撥ね飛ばしながら、ガラガラと進んだ。
「っくしゅん！」
「ほーら、言わんこっちゃない」
フレッドは自分のビチャビチャになったローブを脱ぐと、杖を取り出して、杖先をローブに向けた。
杖先から暖かい風が吹き出し、ローブを乾かした。
「A、それ貸して。乾かしてやる。こっち着とけよ」
Aはフレッドを見ながらぽかんとした。
「どうしたんだ？」
「いや……フレッド、すごいな」
感心したように言うAに、フレッドがニヤッとした。
「まあ、俺はホグワーツの上級生で、Aより年上だからな」
その言い方をAが嫌がるということを分かっているような口調でフレッドが言ったので、Aはムッとした。
渋々ローブを脱いでフレッドに渡すと、フレッドは自分のローブをAの肩にかけた。反対側で、ジョージも同じようにビチョビチョになったローブを乾かしていた。
「それ、どうやるんだ？便利だな」
「んー、Aにはまだちょっと早いかもな」
ジョージもフレッドと同じいたずらっぽい笑みを浮かべながら言った。
「二人とも、私のことをからかって、そんなに楽しいのか？」
「ああ、とっても」
不貞腐れるAに、二人が声を揃えていったので、Aはますます不機嫌になった。Aのローブを乾かし終えたフレッドは、Aが着ている自分のローブの上からそのローブをかぶせた。
「そんなに拗ねるなよ。かわいいってことさ」
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mp0623(プロフ) - 最後の一文に「マジで？」って反射的に声が出ました…！ (2022年2月3日 5時) (
レス) @page50 id: 2d647e4096 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - 鬼木天蓼さん» わー！！！前作も見てくださってありがとうございますーー！！！わーん楽しみにしていただけて嬉しすぎます😭💗💗💗ありがとうございます！！がんばりますーー！！！ (2022年1月29日 22時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - Maryさん» ギャーーー！！誤字です意味分かんない誤字してて申し訳ないですうわー！！なにこれ恥ずかしい😭😭😭😭😭ありがとうございます！！！ (2022年1月29日 22時) (レス) @page22 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
鬼木天蓼(プロフ) - 鵲さん初コメ失礼します！前作の「愛憎のフィナーレ｣も今回のシリーズも最高です！男勝りな夢主ちゃん可愛すぎて好きです!! 鵲さんのこの小説が最近の私の楽しみです!!!!素晴らしい小説ありがとうございます！！！！応援してます！！ (2022年1月29日 21時) (レス) @page37 id: 6acfa79450 (このIDを非表示/違反報告)
Mary(プロフ) - 22ページの教科書の名前は誤字ですか？！ (2022年1月29日 15時) (レス) @page22 id: de57741303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2022年1月19日 2時
