377 ページ27
、
Aは慌ててフレッドから離れよろめいた。
フレッドはタイミングの悪さに怪訝そうな顔をしながら頭を掻いた。オリヴィアはまっすぐAの方へ向かってきた。
「A、」
Aはぽかんとした。オリヴィアはあろうことか、Aに話しかけたのだ。
「オ、オリー………？」
「ごめんなさい」
オリヴィアは頭を下げた。Aは驚いた。
「私のせいで、腕、怪我したのに。私、お礼も言わなかった」
「オリーのせいじゃない！」
Aはオリヴィアの頭を上げさせた。
「私が、勝手にやったんだ。だから、オリーのせいじゃないよ」
Aはオリヴィアを見た。オリヴィアとこうして正面を向いて話すのは、何十年も昔以来だったような気さえした。オリヴィアはAの瞳を捉えた。
一瞬、Aは、ここでオリヴィアとの仲を戻せるかもしれないと期待した。しかしオリヴィアはAから目を逸らし、横のフレッドとジョージを一度ちらりと見たあと、Aに「ありがとう」と礼を言ったあと、潤んだ目を擦りながら歩いて行ってしまった。
オリーは、私ともう一度仲良くしたかったわけじゃない。ただ、礼を言いたかっただけだ。
Aはそれを理解し、勝手に期待した自分が酷く惨めに思えた。
「………A、大丈夫か？」
オリヴィアが見えなくなると、ジョージが声をかけた。Aはハッとして顔を上げ、なんとか笑いながら頷いた。
「大丈夫だよ。そ、それより、校庭に行かないか？日に当たりたいんだ」
「………ああ。行こうか」
ジョージはAの頭をやさしく撫でた。フレッドがAの手に触れ、その手をきゅっと握った。
、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 755人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鵲(プロフ) - あいうえおさん» わー！本当だ！ありがとうございます！！😭😭 (2022年1月17日 0時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - あの…368の部分が568になってますよ (2022年1月16日 23時) (レス) id: 20e12b7e66 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - 檸檬さん» わー！こちらこそありがとうございますー！ドラコとの絡みも入れて行きたいなと思っているのでがんばりますー！✊🏻✊🏻 (2022年1月16日 19時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - もう8出していただいたんですか？！ありがとうございます！！💕😻ドラコも好きなので鵲さんが出来るかぎりで主人公ちゃんと絡ませてくれると嬉しいです‼︎応援してますっ！✨ (2022年1月16日 19時) (レス) @page29 id: 96c1ce7e45 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - 犬好きさん» わー！ありがとうございますー！！😭💕💕モチベ爆上がりですー！！😭💕 (2022年1月16日 17時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鵲
| 作成日時：2022年1月16日 8時
