寂寞のアイソレーション３ (ページ8)

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「………ううん、何でもない」

Aはあのハーマイオニーに話しかけられたことにとても驚いていたようだが、慌てて首を横に振り、また目を擦った。

「何でもなかったら、どうして泣いてるの？……あの、まあ、私には、関係ないんだけど……」

ハーマイオニーはハッとして慌ててそう付け加えたあとで、ちらちらとAを見た。

「……でも、心配だったから」

Aは目を丸くしてハーマイオニーを見た。ハーマイオニーはまた続けた。

「冷たくしたのは私なのに、こんなの、ただよ手のひら返しよね。ごめんなさい」

「ううん」

Aは首を横に振ると、嬉しそうに笑った。

「嬉しい。ありがとう、ハーマイオニー」

「…………ええ。それなら、良いんだけど」

Aはぎこちなく自分の隣を指差した。

「なあ、良かったら、あの、その、隣、座らないか？今、魔法史の課題をやってるんだ……でも、中々終わらなくて」

「それなら私、終わったから、アドバイスできるところがあると思う」

ハーマイオニーはAの隣に腰掛けた。Aは嬉しそうにニコニコしたままハーマイオニーを見た。

「………わたし、」

「うん？」

「私、あなたが……ウィータ家の娘だから……マルフォイと関わってたこともあったし、オリーがあなたを避けたがってたのもあって、勝手に悪い子だって決めつけてた」

ハーマイオニーはボソボソ続けた。

「でも、あなたはいつもマグル生まれを蔑んだりしなかった」

「………うん」

「お母さんから罰を受けたって、本当なの？」

ハーマイオニーが心配そうに顔を上げてAを見ると、Aは一瞬黙り込み、すぐに微笑んだ。

「うん」

「あの……どんな罰を？言いたくないならいいの！ただ……」

「昔から、悪いことをしたら家の地下牢に閉じ込められるんだ」

Aは微笑んだまま続けた。

「それで、次の日の朝までは出してもらえない。地下牢は光がないんだ。暗くて、冷たくて……それに広くて──何も見えない上に広いから、余計に怖かった」

ハーマイオニーが信じられないという顔をしているのを見て、Aは苦笑した。

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