寂寞のアイソレーション３ (ページ45)

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「っぐしゅん！」

「あちゃー」

談話室に戻ったあと、暖炉のそばで体を温めている間に、Aが何度もくしゃみをしたので、フレッドはバツの悪そうな顔をした。

「やっぱり風邪引いちまったか？」

鼻を啜るAにティッシュを差し出しながら、ジョージが苦笑した。

「か、風邪なんてひいてな……へっくしゅ！」

「毛布取ってくるよ」

ジョージは立ち上がり、談話室の奥にある階段から部屋へと登っていった。Aはため息を吐きながら膝を抱えて、暖炉の火を見つめた。

「明日も遊びたい……」

「風邪引いちまったら無理だな」

「………」

Aが不満げな顔でぐっと俯いた。フレッドはAの頭を撫でた。

「今日は早めに寝たほうがいい」

「………うん……」

談話室に戻ってきたジョージが、Aの体に毛布をかけた。

「体が冷えただけだといいけど」

ジョージはAの横に座ると、冷えた頬を撫でながら微笑んだ。

─────

その日の夜、ジョージのベッドで寝ていたAが、もぞもぞと動いて起き上がった。フレッドもジョージももう眠っているようで、部屋の中は静かだ。

頭がガンガンする。Aは頭を抑えながらため息を吐いて、また寝転がった。

「っ、げほ、ゲホッゲホッ」

Aは口元を抑えながら咳をしたあとで、ジョージから背を向けて寝転がった。

「っ、は、げほっ、う、」

「A？」

ジョージが目元をこすりながらもぞもぞと起き上がった。
Aはハッとして、咳を抑えようとしたが、抑えることはできなかった。

「ジョージ……げほっ」

「大丈夫か？」

ジョージはAの顔を覗き込んだ。

「やっぱり風邪引いちまったな」

「う、……」

「そんな顔するなよ」

悲しそうに眉を下げるAの頭をなでたジョージは、そのまま額に触れた。

「熱があるな」

ジョージはAから手を離すと、ベッドを降りた。Aは起き上がり、ジョージの服の裾を掴んだ。

「ジョージ、ど、どこに行くんだ？」

「そのままにしておけないだろ？タオルを濡らしてくるから」

ジョージはトランクからタオルを持ち出すと、Aの頭をもう一度撫でた。

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