寂寞のアイソレーション３ (ページ41)

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その日の夜、同室のハーマイオニーに何かあったらしく部屋に帰ってこなかったので、Aは、同室で残っている女の子がオリヴィアとだけになってしまった。

当然オリヴィアは、Aと一緒に寝たくないというのをあからさまに顔に出していた。結局、オリヴィアはロンとハリーの部屋にパーシーに内緒でこっそり移ることになった。

「じゃあ、部屋に一人なのか」

「…………うん」

ハリー、ロン、オリヴィアが寝室に上がった頃、フレッドとジョージがAに聞いた。オリヴィアにあからさまに避けられたことに落ち込んで肩を落としていたAの頭を慰めるようにジョージが撫でた。

「………A」

フレッドが声をかけると、Aが顔を上げた。

「俺達の部屋に来るか？」

──────

「男子寮に来るなんて初めてだ！」

「だろうな」

フレッドとジョージの部屋に入ったAはあたりを見回して目を輝かせた。

「女子寮と作りは変わらないだろ？」

「うん、変わらないけど……」

Aはそういったあと、部屋の隅に転がるお菓子の箱やらを見つめながらくすくす笑って「私達の部屋のほうがきれいだな」と言った。

「リーがいないからそこのベッド使っていいぜ」

ジョージが指差した先のベッドを見たAはそちらへ向かっていった。フレッドはにやっとした。

「それとも、俺と一緒に寝るか？」

自分のベッドの横をぽんぽんと叩きながら言うと、Aがそちらを振り向いてそわそわした。しかしすぐにただの冗談だと気づいたのか、ハッとして首を横に振った。

「ううん…こっちで寝るよ」

Aがもぞもぞ布団に入り込んだ。フレッドはじっとAを見つめた。

「A」

Aが振り向いてまたフレッドの方を見ると、フレッドは優しく笑った。

「おいで」

Aは自分の気持ちを見透かされたのだと少し恥ずかしそうに顔を赤らめたが、ベッドから降りてフレッドの方へ向かっていった。

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