寂寞のアイソレーション３ (ページ4)

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「特に熱はないようですが………」

医務室に行ったあと、マダム・ポンフリーが難しい顔でそう言ったので、Aはぽかんとした。

「念の為少しここで休んでいくといいでしょう」

そういうなりマダム・ポンフリーはさっさと他の患者のところに行ってしまったので、Aはうーんと考え込んだ。確かに、もう顔は熱くないし、胸がドキドキすることもない。一体あれは何だったのだろう。

しかし具合も悪くないのであればここにとどまる理由もなく、Aはため息を吐いてのそのそ立ち上がると、医務室を出ていった。

「A！大丈夫なのか？」

「うん……病気じゃなかった」

「一体どうしたんだ？」

駆けてきたフレッドとジョージの顔を見た瞬間、Aはまた自分の顔にぶわっと熱がこもるのを感じて、ますますわけがわからなくなった。

「A？」

ジョージがAの顔をのぞき込んだ。Aは数歩後ずさると慌てて叫んだ。

「わ、っち、近寄らないでくれ！」

「え、」

「あ、ちがっ、そういう意味じゃなくて……」

Aは自分の言った言葉を二人が悪い意味で捉えたことに気づくともっと慌てた。

「ごめん……私、部屋に戻る」

Aは罪悪感と感じる胸の苦しさにどうしようもなくなって、その場を去っていった。

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それから理由もなくフレッドとジョージを避けるようになってしまったAは、二人が近くを通るたびに逃げてしまう自分に落ち込んだ。それと同時に四六時中二人のことを考えてしまい、気がつけばぼーっとしていた。

「Ms.ウィータ。Ms.ウィータ──Ms.A・ウィータ！！」

「わっ！」

飛行術の授業中、ぼーっとしていたAをマダム・フーチ先生が怒鳴った。Aは驚いて顔を上げた。

「あなたはこの頃ぼーっとしすぎですよ。一体どうしたのですか？」

「い、いえ……なんでもありません。ごめんなさい」

Aは肩を落として謝った。スリザリン生がくすくすと冷やかすような笑いをしていた。

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