寂寞のアイソレーション３ (ページ2)

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「フレッドの腕の中、すごく落ち着く」

「そうか？」

Aの言葉に、フレッドが少し微笑みながら返した。Aはうん、と頷いた。

「フレッドは体がおっきいから、あったかくて、布団に包まれてるみたいだ」

「ふーん……」

フレッドが布団かーとぼやいた。

「………A、ちょっと顔上げて」

「？」

Aがそろそろと顔を上げると、フレッドはAの額に口づけた。

「わっ、わ！ふ、フレッド？」

「んー……」

「ひゃっ、ど、どうしたんだフレッドっ」

フレッドが唸りながら、今度は頬に口付けてきたので、Aは少し困惑した。

「ん、っフレッド、くすぐったい……」

「ごめん」

フレッドがやっと離すと、Aはフレッドを見つめながら、少しぼーっとした。

「それに……な、なんか変な気分だ」

「大丈夫か？」

心臓がドキドキするのがどうしてなのか分からないAは、その理由をフレッドなら知っているかもしれない、と口を開きかけた。しかし、それを聞くことはできなかった。ちょうど、肖像画の穴を這いのぼって、ジョージがやってきた。

「なんだ、フレッドが先に見つけたのか」

ジョージはAの方へ寄ると、フレッドの腕の中にいるAを見つめ、それからぱっと腕を伸ばした。

「よーし、俺ともハグしようA」

「うん」

Aが嬉しそうに笑ってジョージの方へ向かうと、ジョージがその体をぎゅっと抱きしめた。

「気分は？大丈夫か？」

「平気だ……ごめんな」

「謝るなよ。Aは悪くないだろ？」

ジョージがにっこりすると、Aは安堵したように息を吐いた。

「ん、………」

「眠いのか？」

「うん……ちょっとだけ」

まだ朝なのにな、とAがうとうとしながら苦笑した。ジョージは笑って、Aの背中をとん、とんと一定のリズムでゆっくり叩き始めた。

「泣いたから疲れたのかもな」

「うん…………」

「寝ていいぞ」

「…………ん」

ゆるゆると瞼を閉じたAは、その温かさに安堵してそのまま眠ってしまった。

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