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「オリー」
Aが立ち上がった。ハーマイオニーはオリヴィアの背中を押して先に行かせながらAを見た。
「あなた、まさかオリーを待ってたの？」
「オリーと話がしたいんだ」
「彼女はしたくないのよ」
ハーマイオニーの言葉にAが口をつぐんだ。
「どうして避けるんだ？ 私がウィータ家の子供だからか？ 私が純血主義者でなくとも、親がそうだったら、私はオリーや君と仲良くしちゃいけないのか？」
「私達が関わると、お互いに良くないことが起きるわ」
ハーマイオニーは落ち着き払って言った。
「私達が仲良くすれば、あなたは他の家の者から軽蔑されるし、私達も罵倒される。私達は関わるべきじゃないわ」
「ハーマイオニーも」
Aがハーマイオニーをかなしげに見つめた。
「ハーマイオニーも、私のことが嫌いなのか」
「そうじゃないわ」
ハーマイオニーはすぐに首を横に振ると、肖像画の穴を抜けていくオリヴィアに続いた。
「あなたが純血主義者でないことはわかるわ。マルフォイや、あのスリザリン生たちと違うことも。ただ、お互いに関わると良くないの。分かるでしょ？ それに、オリーはあなたと話をしたくないみたい。だから諦めて。少なくとも今はね」
そう言うとハーマイオニーは談話室から姿を消した。その場に立ち尽くしたAは肖像画の穴を見つめ、やがて俯いた。
「苦労が多いもんだ。純血の名家ってのは」
ハーマイオニーとオリヴィアが出ていった肖像画の方を見つめ、ズボンのポケットに手を突っ込みながら、フレッドがぼんやり言った。
「A、元気出せよ……大丈夫さ、そのうち良くなる──ところで、あのオリヴィアってやつは知り合いなのか？」
「……幼馴染だ」
Aはぽつりと言った。Aはぐっと涙を堪えながら唇を噛むと、踵を返して、女子寮に続く階段を上がっていった。
重苦しい空気が残る談話室に残されたフレッド、ジョージ、リーは、顔を見合わせ肩をすくめた。
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鵲(プロフ) - 秋さん» 私の趣味です…🙏🙏🙏 (1月21日 16時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
秋 - とても面白いのですが、主人公の口調が男の子っぽいのには何か理由がありますか？？ (1月21日 15時) (レス) id: fd804455da (このIDを非表示/違反報告)
椛(プロフ) - まだ初め部分しか読んでいませんが、こちらもとても面白い物語だと確信しているのですごく楽しみで、また一気読みになりそうです。こんな素晴らしい作品を作っていただきありがとうございます。 (2022年1月31日 18時) (レス) id: 6f2367cc34 (このIDを非表示/違反報告)
椛(プロフ) - 随分遅れてしまいましたが新作おめでとうございます。前作(愛憎のフィナーレ)から飛んでこの作品を見つけました。前作はとても素晴らしい作品で何度も涙ぐみながら一気読みしました。そしてそんな物語を作れる作者様の新作！ (2022年1月31日 18時) (レス) @page10 id: 6f2367cc34 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - メロンソーダさん» ありがとうございます！！わわ！！過去作も…！！ありがとうございます！うれしいでず😭😭🙏💕💕 (2021年10月20日 20時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2021年10月8日 3時
