【wrwrd!】オレ、天使。【男主】 (ページ18)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:281,722 hit

カルト : エーミールside ページ18

天使
母からは国を守る象徴なのよ、としか知らされていなかった
生憎俺は母に2度と会うことができないのでね、事実確認をしようにもできない

Aさんの話を聞いた後も、どうしても気になって、しんぺい神さんと書斎で文献を調べていたわけだ

ぺ神「いやぁ、医学的観点から言えばあれは何故生きているのかわからないんだよねぇ…少しでもわかればいいんだけど」

エミ「うーーーん俺の書斎に何かあったかな…カルト分野でも調べれば載ってるかもしれんけど、あの辺は証明されてないものを捏造して書いているものが多いので」

ぺ神「宗教的な部分もあるのかな…いや、我々国は宗教は存在していないはずやけどな、強いて言えば崇拝対象がグルッペンってとこくらい？」

エミ「違いないですねw あ、カルト分野で載ってそうなのは見つけましたよ」

見つけた本を二人で覗き込む
…が、やはりカルト本、胡散臭さが漂う

ぺ神「本当にこんなのに載ってるんですかねぇ」

エミ「い、いやぁ…どうでしょう」

さらにページをめくると
【天使と悪魔】という題の章があった
顔を見合わせ、ページを進める

【天使】
愛のために生まれる
愛を充分に集めることで生物として輪廻転生の輪へ入ることができる
【悪魔】
欲のために生まれる
人間の負の心が具現化したものである
まごころによって浄化される

エミ「Aさんの話につながる部分はあるんですね」

ぺ神「…ねぇ、これ」

しんぺいさんが指差したのは小見出しのついた関連部分

【黒い髪の天使？】
天使の容姿は美しいものである
金髪、碧眼、白い肌に光る輪と翼
しかし、長期間愛を得ることができない天使の髪は黒く染め上がる
天使の使命に問題はないが、見るものの心にどう響くかはわからない

ぺ神「Aくんだよね、これ」

エミ「なるほど…これは…………」

暫し考え込んでいると不意に耳に、ゾワっとするような感覚

エミ「ｷﾞｬｯ……しんぺいさん」

ぺ神「なぁに♡考えすぎもよくないやろ？」

どうやら耳に息を吹きかけられたようだ
まだ背筋に嫌な汗が残っている
…なかなかハードなスキンシップだ

エミ「びっくりしましたよ…しんぺいさん…
とりあえず、俺少しロボロさんのところに行って来ます。彼なら情報網を使って他の天使について調べてくれるはず」

ぺ神「うん、わかった。じゃあ俺はAくんの血液の構造を調べるよ、なかなか興味深いからね、何かわかったら教えるから」