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「恋愛するって付き合うってこと?」




私の隣でコーラを飲んでたジョングクが


丸っこい瞳を更にキョトンと丸くさせている。


そんな不思議そうな目で見るほど?


だってジョングクのあの言い方だと微妙だ。




私なら好きになれそうって、


普通好きだから付き合うんじゃない?






「あー、俺が前に言ったこと?」

「うん、そう。」

「別に付き合わなくてもいいよ」

「友達でいいってこと?」

「いや、それも遠慮するけど。」

「もう、何なの……!」





ちょっと本気で頭が痛くなってきた。


ジョングクの相手ってこんなに疲れるっけ。


ズキズキと痛む頭を抱える私を、


楽しそうに眺めているのが嫌でも分かった。




もしかしてジョングクの発言を


いちいち本気にする方が間違ってた?


この男に深い考えも何にもなくて、


ただ好き勝手に楽しんでこの店で踊るだけ。




………ただ、それだけ。





「俺、Aと居ると何か楽しいんだよね」

「どうも。」

「何で他人行儀になんの。むかつく」

「や、まぁ、私も退屈ではないけどさ」




それが何か関係あるの?


そう聞く前に甘えるようにジョングクが


私を抱きしめる形で肩に顎を乗せてきた。



…だから、何で偶に甘えてくるの。


子どもというか子うさぎというか


そういう可愛さが、ジョングクにはある。





「……俺らの関係に名前って要らなくない?」

「要らない?」

「恋人とか友達とかしっくり来る?」

「………」

「多分、当てはまらないんだよね、この感じ。」





……それは何となく理解できる。


何ならまだクラスメイトの方がしっくりくる。


でもこの冷めてるようで温かい、


距離はあるのに居心地の良いこの関係は



酷く曖昧で脆いものなんだと思う。



それを壊すくらいなら名前なんて要らないかも。





「……ん、そうだね。私も要らない」

「でしょ。さすがA」

「もっと褒めて」

「はいはい。えーと、利口。」

「適当すぎるんだけど。」





嘘でも可愛いとか言ってくれない?


眉を顰める私の耳元でジョングクが


息を吐くように笑ったのが伝わる。





「Aは最高だよね」

「どの辺が?」

「ぜんぶ。」





即答すらジョングクの背中に手を回す。


……うん、ジョングクも最高の男だよね。



調子に乗るから絶対に言ってあげないけど。

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作成日時:2024年3月17日 13時

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