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私の隣の席のチョンジョングクは、
女子顔負けの可愛い顔をしている。
だけど酷く無愛想で正直話しにくい。
「おはよう、チョンくん」
「………おはよ」
せめて挨拶くらい目を見て言ってよ。
携帯触ったまま挨拶するほど親しくないんだからさ。
別に彼に特別嫌われてる、とかじゃない。
これが彼の一般的な距離感と態度なのだ。
それが嫌だとか思うほど、
私は彼に興味はないし彼も同じだと思う。
「(……あー、1限数学だ)」
面倒くさい。
しかも朝から数学とか、ちょっと無理。
そもそもまだ頭が覚醒してないのに
今から苦手なことに頭を使うとか。
ごつん、と音を立てて突っ伏する。
本当、毎日退屈っていうか。
「(飽きたな)」
何にも面白いことない。
部活とかバイトもする気が起きない。
かと言って授業とか勉強とかもやる気がない。
恋愛、とかせめてした方がいいのかな。
「……つまんない。」
誰かに言ったつもりじゃない独り言。
でも隣にいる彼には聞こえたようで。
「何が?」
「ぜんぶ。」
「……ふーん。俺も。」
そこで会話は終わったけど
彼はその間、やっぱり携帯から目を離さなかった。
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作成日時:2024年3月17日 13時