行く先は違えど。section.1【コードブルー】

꒰ঌ‪ episode.26 ໒꒱ ページ27

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後にそう語った琥大郎は、毎日のように川上さんの所へ通っていた。


「川上さんは、結局後遺症が残ってしまった。それは、オレが判断を誤ったからだ。今でもずっと、後悔してる」

西条「それはお前のせいじゃない。元々、後遺症は避けて通れない道だった。腫瘍が小さくなるのを待ってたのは、後遺症を最小限に抑える為だって琥大郎にも説明しただろ？」

「……分かってる、、頭では分かってんだよ……」

西条「それで、藍沢に同じ思いをして欲しくないって事か」

「藍沢だけじゃない。他のフェローにもだ」


オレの自己満でも、エゴでも何とでも言えばいい。実際そうだから。自分のせいではなくても、後遺症が残ったり、治せなかったりするのは、やっぱり辛い。


西条「医学は万能じゃない。出来る事には限りがある。その中で、俺達は最善を尽くすしか無いんだよ」

「……あぁ。そうだな」

西条「まぁ、あまり根を詰めすぎるな」

「すまんな西条」


医者は神じゃないし、医学は万能じゃない。これは、西条の口癖だ。オレが脳外に居る頃からよく言っていた。


「(大丈夫…分かってるよ)」



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