行く先は違えど。section.1【コードブルー】

꒰ঌ‪ episode.23 ໒꒱ ページ24

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「先生1人では出来ないでしょう」

「少し急いでくれる？ちょっとバイタル落ちてる」

「出来たらやってんだよクソ。ムカつくな」


機械出しのナースと、麻酔科医に言われて舌を打つ。この2人は琥大郎の態度に一切物怖じせず、普通に意見してくる。


「西条はどうしたんだよ！もう10分経ってんぞ！」

「先程、別のオペに入られたので暫くは来れないそうです」

「はぁ！？あいつこっち来るって言ってただろ！」

「き、緊急だから、、って」

「絶てぇ嘘だろ。クソ西条め…」


こうなったら使えねぇペーペー共とやるしかない。だから、研修上がりの奴とやるのは御免だって言ったんだ。


「(経験がどうのこうの言うなら、てめぇで面倒見ろよな)」

「先生、脳外の医局から電話です」

「要件聞け」

「16号の川上さんが激しい頭痛を訴えてるそうで…」


術野からは一切目を離さず、川上さんってどんな患者だったかなと、思考を巡らせる。オペ中でなければ、すぐに思い浮かんだが。

無視してるのか、考えてるのか分からないくらいの間が空いた後。一瞬だけ手を止めた琥大郎が、「あー」と声を上げた。


「あのせん妄出てる患者か。電話してきてんの針ヶ谷だろ」

「はい」



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